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KDDI「povo3.0」の姿が明らかに B2B2Cモデルで他サービスと連携、“生活に溶け込む通信”へ

ITmedia Mobile / 2024年9月5日 11時36分

 「Z世代は複数のペルソナを使い分けており、それぞれの生活シーンに溶け込む形での通信サービスを目指している」と秋山社長は説明を加えた。これらの要素を組み合わせることで、ユーザーの多様なニーズに応える柔軟なサービス提供を実現しているという。

 また、秋山社長は、povoの運営において「グローバルな視点を入れて、グローバルでどういうものが通用して、どういうユースケースがあってそれを取り込んでいくか」という点を重要視していると強調した。海外市場で通用するサービスやユースケースを積極的に探索し、日本のサービスにも取り入れていく考えを示している。

 講演には、CirclesのCEO、Rameez Ansar氏も登壇した。Circlesは世界中の携帯キャリアとともに新サービス開発を行っている。その経験から得た成功法則として「変革には上級幹部のコミットメントと長期的な視点が不可欠だ」と言及。また、「外部からのDNAを取り入れ、既存の組織の制限にとらわれない別会社を設立することが効果的」と指摘した。これはKDDI Digital Lifeの設立とpovoの運営方式に通じる考え方だ。

●povo3.0、B2B2Cモデルで新たな展開 Wi2やABEMAとの提携も

 povo3.0の構想で主軸となるのは、新しいB2B2Cモデルだ。これはパートナー企業のサービスにpovoの機能を提供して通信サービスを行うものだ。povo SDKとして、パートナー企業のアプリにpovoの機能を組み込むことができる。

 秋山社長は、B2B2Cモデルの可能性について、さまざまな業界との連携を視野に入れた具体例を挙げた。例えば、イベント会場や観光施設で、施設利用者が1日パックの一部として通信サービスを利用できるようになるという。

 また、エンターテインメント分野では、ストリーミングサービスと提携し、ユーザーがデータ消費を気にせずコンテンツを楽しめる仕組みを構想している。さらに、旅行業界との協業も視野に入れており、国内外の旅行者向けに、シームレスな接続サービスを提供することも検討しているという。これらの方式に共通するのは、povoのブランドを前面に出さず、パートナーサービスに自然に溶け込む形で提供される点だ。

 今回、povoと提携するパートナーとして富士ソフト、ワイヤ・アンド・ワイヤレス(Wi2)、ABEMAの名前が挙げられた。富士ソフトとの提携については、Wi-Fiルーター向けの通信サービスの提供を予定している。ベーシックなデータ通信専用のプランとなるようだ。

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