「AI-RAN」でソフトバンクのネットワークは何が変わる? ユーザーのメリットとビジネス上のインパクトを解説
ITmedia Mobile / 2024年11月16日 9時35分
この点に関しては、プロセッサやその上のプラットフォームを提供する「NVIDIAとガッツリ組んで、サポートするようにしていきたい」(同)という。今は、「Grace Hopperを使っているが、NVIDIAは次のGrace Blackwellもアナウンスしている。その進化を合わせていけば、必ずどこかで(必要なパフォーマンスを)抜ける」(同)。一方で、処理能力さえ満たせれば、こうした機能もソフトウェアアップデートで適用可能になるのが仮想化の強みだ。NVIDIAのヴァシシュタ氏も「アップデートでの対応になる」と話す。
さらに、ソフトバンクは商用環境で培った技術を、海外の他キャリアに外販していく計画もあるという。宮川氏は、「(無線機)メーカーになりたいと思っているわけではないが」と前置きしつつ、「AI-RANを日本で実装でき、有効であると証明できたら、これこそを輸出モデルにしていきたい。無線全体のプロダクトの中の1つとして、サービスのいろいろなレイヤーも含めて輸出したい」と語る。
実際、湧川氏が挙げたロードマップにも、ソフトバンクのネットワークで商用化したのとほぼ同時期に、海外キャリアへの販売が始まることもうたわれていた。こうしたビジネスモデルは、楽天モバイルで導入したネットワークを海外に販売している楽天シンフォニーや、自社でOpen RANのネットワークを組み、それを海外に展開しているドコモとNECのOREX SAIに近い。
これが実現すれば、ソフトバンクにとって、AIサービスやAIのためのリソース提供に次ぐ、第3の収益源になる可能性もある。もっとも、楽天シンフォニーやOREX SAIは、既に海外でビジネスを開始しており、まずはここにキャッチアップしていく必要もある。販路の開拓や営業体制の確立など、やるべきことは多い。モノやサービスさえあれば売れるわけではないため、外販を開始するという2027年に向け、ソフトバンクが販売のための仕組みをどう作っていくのかは今後の課題といえそうだ。
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