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JRグループが廃止する「往復乗車券」「連続乗車券」って何? そもそもなぜなくすの?

ITmedia Mobile / 2024年12月6日 15時5分

JRグループが廃止する「往復乗車券」「連続乗車券」って何? そもそもなぜなくすの?

JRグループが往復乗車券(上)と連続乗車券(下)の発売を2026年3月をもって終了することを発表した

 JRグループは12月2日、「往復乗車券」と「連続乗車券」の発売を2026年3月をもって終了することを発表した。これに伴い、片道601km以上の往復乗車券について運賃を10%割り引く「往復割引(復割)」も廃止される。販売終了日以前に購入した往復乗車券/連続乗車券については有効期限まで利用可能だが、具体的な販売終了日はまだ決まっていない。

【訂正:17時】初出時、連続乗車券の例示(パターン3)において「東京近郊区間」であることが考慮から抜けていました。おわびして訂正いたします

●「往復乗車券」の概要

 その名の通り、往復乗車券は同じ区間の「ゆき(往路)」と「かえり(復路)」をまとめて購入した場合に発券される。運賃は片道乗車券の2倍と支払う金額は変わりないが、乗車券に有効期限が2倍になるというメリットがある。

 また、乗車券を払い戻さないといけない場合、通常は1枚ごとに手数料が掛かるところ、往復乗車券なら1枚分の手数料で済むという利点もある。

●「連続乗車券」の概要

 連続乗車券は「片道乗車券や往復乗車券では対応できない経路」で購入できる乗車券だ。先述の往復乗車券と同様に、払い戻す際に通常は1枚ごとに手数料が掛かるところ、連続乗車券なら1枚分の手数料で済むという利点がある。有効期間は2枚の期限を単純合算されるというメリットもある。

 ……と、「片道乗車券や往復乗車券では対応できない経路」とはどういうものなのか、パッと思い浮かぶ人はあまりいないと思う。具体的に説明すると、以下の3パターンが考えられる。なお、運賃計算の距離は運賃計算用のものを用いている。

パターン1:「1周してさらに超える」経路に乗車する場合

 東海道本線の静岡駅(静岡市葵区)から国府津駅(神奈川県小田原市)へと向かい、御殿場線経由で沼津駅(静岡県沼津市)まで戻り、再度東海道本線に乗って静岡駅まで戻ってくるルートを取る場合、連続乗車券として購入できる。

 この場合は経路上の重複駅(2度通過することになる駅)で運賃計算をいったん打ち切り、その上で、重複駅から戻る駅への運賃を別途計算する。上記の例の場合、運賃計算は以下の通りとなる。

・1枚目の連続乗車券:静岡~国府津~沼津間で3080円(163km)

・2枚目の連続乗車券:沼津~静岡間で990円(54km)

・合計:4070円

 この経路の乗車券は別個の片道乗車券としても購入できるが、有効期間は1枚目が2日間、2枚目が1日間となってしまう。その点、連続乗車券として購入すれば、有効期間が2日間+1日間=3日間に延長されるので、旅程によってはスケジュールに“ゆとり”を持たせることができる。

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