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ドコモとモトローラが18年ぶりにタッグを組んだワケ シェア急拡大で2025年度は“2倍成長”を狙う

ITmedia Mobile / 2024年12月17日 11時57分

 また、2005年にはドコモ初のスマホとしてSymbian OSを搭載した「FOMA M1000」を発売。法人利用に特化したモデルとして販売した1台だったが、当時はiモード端末の全盛期だったこともあり、物珍しさもあって大きな話題を呼んだ。その後、ドコモは海外モデルの「RAZR V3xx」をベースにした「M702iS」や、その国際ローミング対応モデルの「M702iG」を発売。多機能化が進む中、薄さやスタイリッシュさを打ち出した端末として記憶に残る1台になった。

 その後、FOMAの90Xi/70Xiシリーズでモトローラの端末が定番化していくと思いきや、06年のM702iS/iGを最後に、後継機が発売されることはなかった。モトローラ自身はAndroidスマホも開発しており、日本ではKDDIやソフトバンクが取り扱っていたものの、ドコモでの展開はなく現在に至る。そこから、約18年の月日が経過した。

 2020年に、razrブランドはフォルダブルスマホに形を変えて復活。くしくも、ドコモは18年前と同じブランドの端末を取り扱うことになった。同社でプロダクトマーケティング本部 プロダクトクリエーション部 部長を務める佐々木啓三郎氏は、「M702iSから18年、本当に長いことお待たせした」と語る。

 もっとも、razr 50dはZ世代を中心とした若年層をメインのターゲットにした端末。どちらかといえば、ドコモからモトローラ端末が登場するのを18年間待ちわびていた古参のユーザーではなく、新たにドコモを使い始めるユーザーに向けた端末という色合いが濃い。ドコモは、代表取締役社長に前田義晃氏が就任して以降、ユーザー数の拡大にアクセルを踏んでおり、特にデータ通信の利用が多く、将来の基盤となる若年層の獲得には注力している。ahamoの容量拡大などで他社に先行したのも、そのためだ。razr 50dは、この戦略にマッチした端末といえる。

 また、ドコモのラインアップ全体を見渡したとき、フォルダブルスマホはバリエーションが手薄になっていた。現状、同社は横折りのフォルダブルスマホとしてサムスン電子のGalaxy Z FoldシリーズとGoogleのPixel Foldシリーズを取り扱っているが、縦折りのフォルダブルスマホはサムスン電子のGalaxy Z Flipシリーズのみ。razr、Libero Flipの2ブランドでミッドレンジからハイエンドまでをそろえるソフトバンクと比べ、品ぞろえが見劣りしていた。ミッドレンジで価格のこなれたrazr 50dは、その隙間を自然と埋める1台になりうる。

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