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新しいPixelやiPhoneは“売れていない”? 店員が語るその理由

ITmedia Mobile / 2025年1月22日 12時5分

 価格に注目すると、やっぱりキャリアを通さないで販売されるモデル(販路)との価格差を気にするお客さまが増えています。 端末を手元に残さない前提で考えると、24カ月(2年)ごとに機種変更する場合は、キャリアの販売プログラムを適用して分割払いで買った方が安上がりになるケースも多いです。私もそのことをお客さまにお伝えするのですが、実は買い換えること自体が“重労働”と考えるお客さまもそれなりに多く、そのような場合は24カ月で手放した場合の「実質価格」よりも、「その場で支払う価格」が安いものを選びたいと考える人が増えているようです。あえて言い方を選ばなければ、計算するのが面倒なので、ぱっと見の購入総額が安い方を選ぶということです。 あと最近、価格面でいうと「どうせそのうち『月々1円』になるんでしょ?」みたいな声も多いです。2024年12月26日のガイドライン改正では「お試し割」の導入や「ミリ波対応端末の割り増し割引」も可能になりますから、その辺の動向をよく知っているお客さまは、あえてそれを待つこともあります。総じて、発売直後に買うと「損」であると思うお客さまが増えたのだと思います。 こういうお客さまを想定してか、キャリアも無理せず「月々1円」にできる手頃な端末を用意してはいますが、そういうのに限ってストレージの容量が少ないなど、売れ線の(客に勧めやすい)スペックではないんですよね……。「上位モデルを少しでも安く買いたい」という心理もあってか、繰り返しですが“待ち”なお客さまが本当に増えています。

 「なぜ売れないのか?」という理由を求めると、やはりスマホ(端末)の“価格”に行き着くようだ。

 総務省の政策もあって、昨今は条件付きでも「一括0円」「一括1円」といった販売施策を実施することは難しい。スマホの本体価格が年々高騰していることもあり、「新機種は高い」という観念も定着してしまっている。

 「なら分割払いで買えば?」という意見もあるだろうが、その点でいうとキャリアの分割払いを組み合わせた購入プログラムの認知もある程度は進んでいる。ゆえに購入自体を“重労働”と考える人が増えた反面、逆に少しでもお得に買いたいという人はプログラムを使って低価格で使える(買える)タイミングを狙う傾向も見受けられる。購買意欲の高い「指名買い」を行う人を除くと、新機種が“新しいうちに”に買うことはない人が大勢を占める状況になっているのだ。

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