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ファーウェイがイヤフォン/スマートウォッチで存在感 異例の世界初公開、ローカライズの背景を読み解く

ITmedia Mobile / 2025年2月8日 10時53分

 冒頭で述べたように、FreeArcはこのイベントで初めてお披露目された製品になる。グローバルメーカーにとって、いちローカル市場にすぎない日本で先行発表するのは異例といっていい。実際、同時に発表されたフラグシップモデルのFreeBuds Pro 4は、1月にアラブ首長国連邦ドバイのグローバル発表会で、フォルダブルスマホの最新モデル「HUAWEI Mate X6」などと一緒に公開されている。

 もちろん、FreeArcもFreeBud Proと同様、グローバルで販売していく製品。日本市場限定というわけではない。では、なぜファーウェイはFreeArcを日本で先行公開したのか。同社によると、これはFreeClipの販売動向が密接に関係しているという。先に挙げたように同機は200万台を突破しているが、日本はトップレベルに販売が好調だという。

 FreeClipは2万7800円(税込み)で販売されており、イヤフォンの中では比較的単価が高い。にもかかわらず、きちんと実績が出ているのが、ファーウェイが日本市場に注力している理由だ。一方で、日本は特にオーディオメーカーが多く、海外組も多数参入していることもあり、ファーウェイのシェアはまだまだ大きいとはいえない。日本市場にスマホがないため、Appleやサムスン電子のように、スマホのアクセサリーとして販売してくのも難しい。得意とするオープンイヤー型でどこまで存在感を発揮できるかが、今後の課題と言えそうだ。

●日本企業と連携してシェアを広げるスマートウォッチ、WATCH D2の法人展開も

 これに対し、スマートバンドやスマートウォッチといった腕にまくウェアラブル端末は、日本市場で着実に根づきつつあることがうかがえる。調査会社MM総研が2024年12月に発表した、2024年4月から9月(24年度上期)の出荷台数調査では、ファーウェイがAppleに次ぐ2位につけていることが分かる。この分野では、ヘルスケアの研究成果を惜しみなく投入しており、日本でのローカライズも進めている。

 1つが、法人市場の開拓だ。ファーウェイ・ジャパンのデバイス部門で新規事業開発部本部長を務める王子田敬一氏は、「ファーウェイは世界中のさまざまな健康シーンを管理できるソリューションを提供しているが、日本でもB2B向けのプラットフォームがあり、4つの主要なシーンに向けたソリューションを展開している」と語る。4つのシーンとは、安全運転、倉庫管理、健康医療、健康管理を指している。

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