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中小のプロダクションでも導入可能? 映像制作に特化した“お手軽”な国産クラウド「Mass」を試す

ITmedia NEWS / 2024年9月5日 16時39分

 Massを特徴的なものにしているのは、ストレージへのアクセスはWebブラウザで指定のURLに行くだけ、というシンプルさだ。ブラウザはChrome互換であればChromium系でも使える。つまりOSに依存しないだけでなく、スマホやタブレットでもアクセスできるという事である。

 ファイル管理としては、Windowsのエクスプローラのような格好のツリー構造のUIとなっており、ワークフローに応じてプリセットされたフォルダ構造が使えるほか、ローカルで使用している構造をそのまま持っていくこともできる。プロダクションでは決まりのフォルダ構造で制作進行を管理しているところも多いと思うが、そうしたものもそのままコピーしてしまえばいいわけである。

 ファイルのアップロードは、お使いのPCからファイルをブラウザ上のアップロード対応フォルダに向かってドラッグ&ドロップするだけだ。アップロード状況は、アップロードマネージャで確認できる。

 アップロードされたファイルはサムネイルが作成されると共に、自動的にプロキシファイルが生成される。ブラウザ上で動画を再生して中身を確認できるが、それはプロキシを見ているという事である。従ってオリジナルは高解像度の重たいファイルでも、高速にプレビューできる。プロキシ生成状況はサムネイル下のアイコンで確認できる。

 ブラウザ上のプレーヤーは、一般的なNLEのショートカットが割り当てられており、ここで仮のIN点やOUT点の設定もできる。ディレクターが事前に使いどころを指定するという場合には便利だろう。

 またファイルの解析も同時に行われており、メタデータとしてビデオコーデックや解像度、フレームレートなどが確認できるほか、独自のアセットタグも設定できるので、ここである程度の素材整理も可能だ。

●柔軟なNLE対応

 素材共有とプレビューだけではコンテンツは出来上がらない。そこからどのようにNLEと連携できるのかがポイントになる。

 この対応としてMassでは、常駐型のデスクトップアプリ「Mass Desktop」を提供している。ブラウザ上のMassのうちトップレベルはそのワークスペースのダッシュボードになっている。その次の階層で右クリックすると、「Mass Desktop」 - 「マウント」というメニューが出てくる。これを選択すると、Mass Desktopアプリのダウンロードリンクに案内されるという仕組みだ。

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