1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. IT総合

「負けヒロインが多すぎる!」と豊橋市の“超絶コラボ”、どう実現したのか? 仕掛け人に聞く【前編】

ITmedia NEWS / 2024年10月24日 12時0分

「負けヒロインが多すぎる!」と豊橋市の“超絶コラボ”、どう実現したのか? 仕掛け人に聞く【前編】

 2024年7月期テレビアニメの話題作となった「負けヒロインが多すぎる!」(略称:マケイン)は、原作者雨森たきび氏の出身地、愛知県豊橋市を中心とした地域を舞台とする青春ラブコメだ。この豊橋がまさに「地域を挙げて」マケインコラボで盛り上がっている。

 取材のため豊橋を訪れると、新幹線豊橋駅はマケインのスタンド看板や映像でにぎやかに彩られ、駅前から拡がる商店街ではのぼりやポスターをあちらこちらで目にし、極め付きは市役所正面に巨大な懸垂幕が掲げられていた。9月29日からは新たなコラボ(JR東海の『負けヒロインのボイスが多すぎる!』/とよはしフィルムコミッションの『豊橋まちあるきスタンプ』)もはじまっている。

 アニメの放送・配信前から自治体、地域コミュニティー、そして鉄道会社によるコンテンツツーリズム、地域振興策が積極的に行われているマケインと豊橋について、仕掛け人たちに詳しく話を聞いた。

 本稿は前編として、豊橋市 産業部 観光プロモーション課の加藤雄規氏、後日公開の後編では、とよはしフィルムコミッション 事務局長の藤沢英樹氏、東海旅客鉄道 営業本部 需要創出グループ 副長の福井一貴氏に聞く。

●アニメ放送・配信前からコラボが展開

──市役所の懸垂幕はびっくりしました。市をあげてのコラボはどのように始まったんでしょうか?

加藤さん(以下敬称略):JR東海で「推し旅」事業を担当されている福井一貴さん(※)が22年に市役所にお越しになったのが最初ですね。その際のお話しのポイントは2つあって、1つが推し旅の次にある「コンテンツタウン構想」について、もう1つはそれをカプコンさんの「MONSTER HUNTER」(略称:モンハン)でやっていけないかというご提案でした。

※「推し旅」は東海旅客鉄道(JR東海)の営業本部需要創出グループが担っており、福井氏はそこで副長を務めており、後日公開の後編で話を伺っている。またJR東海エージェンシーは製作クレジットにも名を連ねている

――最初は豊橋を舞台としたマケインではなかったんですね

加藤:そうなんです。豊橋はいわゆる観光地ではありません。観光産業に分類される事業者も多くない。そんな場所、しかもいわゆる「聖地」(作品の舞台となった場所)でも何でもない街にコンテンツを投下することによって、人の動き(人流)が生まれ、推し活が繰り広げられ、結果として街も潤う、そんな仕組みを考えたいというお話でした。具体的には「CAPCOM TRIP TOKAI」という取り組みで、東海地方各地の街でデジタルスタンプラリーなどを展開し、東京・大阪からモンハンファンの送客を目指すというコラボが第1弾となりました。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください