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思い出のVHSも見られない? “テープメディア終焉”の危機がせまる「2025年問題」を考える

ITmedia NEWS / 2024年12月26日 15時22分

 消えて困る映像のほとんどは、個人の記録だ。テープメディアに記録された子供の運動会や家族旅行を収めた映像は、赤の他人には無価値だが、家族にとっては大事な財産である。2025年を「VHS騒動」と捉えず、個人記録のアーカイブをどうするかという問題を再考する機会と捉えるべきだろう。

●コンシューマー機器でできること

 VHSからのデジタル化は、動作するVHSデッキがあるかどうかが問題となる。ここで言う「デジタル化」とは、ファイル化するという意味である。すでにデッキがないという場合には、素直にダビングサービスへ依頼した方が早いだろう。

 ただ事業者へ依頼する場合、ダビングが可能なのはあくまでも個人の記録であって、テレビ番組を録画したものは、著作権の制限によって対応しないはずだ。テレビ番組の複製はあくまでも私的複製であるから可能なのであり、事業者が関与することができないからである。

 またいわゆるセルビデオとして購入したもので、コピーガードがかけられているものに関しては、個人でも複製することができない。これは技術的保護手段があるために、一般の機材では技術的に複製できないということもあるが、その技術的保護手段を回避することもまた、著作権法違反となる。

 動作するVHSがある場合は、デジタル化するのは意外に簡単だ。ゲーム画面等をキャプチャーするために、アナログビデオを録画するための機器がまだ結構存在するからだ。ネット配信や会議用で、USB Video Classのストリームがキャプチャーできる何らかの録画ツールをお持ちの場合は、アナログからUSBへの変換ケーブルを購入すれば良い。1000円ぐらいである。

 ゲーム配信用に、すでにHDMIが録画できる環境はあるという方もいるだろう。この場合は、アナログビデオをHDMIに変換するボックスを購入すればよい。

 PCで難しいことはできないという方は、アナログ入力に対応したキャプチャーボックスというのも売られている。アナログ映像をSDカードに記録してくれるもので、サンワダイレクトなどから製品が出ている。探してみるといろいろ類似製品も出てくるだろう。

 案外難しいのは、DVテープからのダビングだ。カメラに付属のアナログ出力ケーブルをお持ちの場合は、上記のVHSと同じ方法でキャプチャーできる。ただしHDVで撮影したものは、ハイビジョン画質にはならず、SD画質になる。

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