電源が入らないケータイを“復活”させて思い出の写真や留守録と「再会」 KDDIが無料イベント「おもいでケータイ再起動」を続ける理由
ねとらぼ / 2024年4月2日 12時0分
専用の機器でケータイを再起動
電源の入らなくなった携帯電話を無料で「復活」させるKDDIのイベント「おもいでケータイ再起動」。2024年3月に体験者が1万5000人を突破しました。2016年に始まり、8年目を迎えたこのイベントについて、企画経緯や続けてきた理由について同社に尋ねました。
「おもいでケータイ再起動」では、長期間使っておらず、電池の過放電で充電できなくなった携帯電話を、専用の機器で充電し再起動。携帯電話の中の見られなくなっていた写真をプリントアウトし、専用フォトフレームに入れて持ち帰ることができます。携帯電話のキャリアやメーカーは問わないとのことです(※スマートフォンは対象外。機種・端末の状態により充電・再起動できない場合もあり。要予約)。
携帯電話が「復活」したことにより、保存したままの写真やもう会えない家族の留守電メッセージなども再生でき、体験した人からは「忘れていた思いが蘇るとともに、もう一度頑張ろうと思った!」など喜びの声が寄せられたそうです。
データを取り出した後の携帯電話は、希望があった場合は回収しリサイクル。携帯電話やスマートフォンなどの情報通信端末には、鉄や銅、アルミなど広く使われている金属から、貴金属やレアメタルまで、さまざまな金属資源が使われており、再資源化によって新品材料の使用料や、鉱物資源の採掘・精製時に発生するCO2を抑制できるとしています。
同イベントは2016年7月の「au Style SHINJUKU」での開催を皮切りに、全国のKDDI・沖縄セルラー直営店や全国各地のイベント会場で開催されてきました。参加を求める人が多く短時間で予約枠が埋まるため、2022年以降は東京都内で毎月開かれるようになっています。
好評を得ている「おもいでケータイ再起動」ですが、開始当初は8年間も続くと予想していたのでしょうか。また、直接売り上げにはつながらない事業を継続している理由は……KDDIブランドマネジメント部に尋ねました。
●「諦めたり、困ったりしているお客さんがいる限り、イベントを続ける」
「おもいでケータイ再起動」が生まれたきっかけは、ケータイ誕生30周年企画として2016年にオープンした、過去発売した携帯電話をまとめたサイト「auケータイ図鑑」でした。
「一般の方々からも使っていたケータイの写真を投稿してもらえるようにしたところ、ケータイはまだ持っているが電源が入らないという声を多数いただき、2016年に新宿で『おもいでケータイ再起動』を初開催しました。以降全国で400回以上開催し、のべ約1万6000人(2024年3月末時点)以上に参加いただいています」(KDDIブランドマネジメント部)
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