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“適職診断”の「芸術家タイプ」に囚われる若者たち 負の風潮なぜ……? 識者が鳴らす「警鐘」

ねとらぼ / 2024年4月27日 9時0分

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「芸術家タイプ」に囚われる若者たち(出典:PIXTA)

 「芸術家タイプ」は、社会に向いていないのか――。ネット上では、「適職診断」の診断結果に頭を悩ませる人が相次いでいる。しかしながら、大手就活3社のサイトで、適職診断の結果に「芸術家タイプ」という項目を設けている例はない。なぜ、負の風潮は広まったのだろうか。有識者に見解を聞いた。

●ネットで浸透するネガティブイメージ

 リクルートワークス研究所の調査によると、2023年3月に就活解禁となった2024年卒の大卒求人倍率は、低調だったコロナ禍から好転し、コロナ前の同水準となる1.71倍を記録。同社は別の調査の中で、今春解禁の2025年卒採用でも同様に企業の採用意欲が高い状態が続くと予測している。

 就活中の学生にとっては「売り手市場」と言える好環境。一方で、SNS上の若者を中心に聞こえてくるのは、ネット上で受診したという「適職診断」の結果をめぐる嘆きの声だ。

「どの適職診断してもアーティストタイプしか出てこない」「適職診断したけど、芸術家タイプって出た」

 なぜ、芸術家タイプと診断されることを嘆くのだろうか。背景には、芸術家タイプという言葉に対するネガティブイメージがあるとみられる。

 例えば、Googleの検索窓に「芸術家タイプ」と入力すると、サジェスト欄には「クズ」「社会不適合者」といったネガティブな言葉が表示される。また、実際に検索してみると、上位には「芸術家タイプの仕事は、どちらかというと低収入で就職先も少ない」「芸術家タイプが無能と言われる理由. コミュニケーション能力の欠如; 協調性の欠如……」といった、ネガティブなイメージを持つ文章を掲載したサイトがヒットした。

 SNS上でも同様に「芸術家タイプは社会に向いていないことを意味している」といった旨の投稿がたびたび拡散されるなど、ネガティブな風潮が浸透していることがうかがえる。

●大手就活サイトは「芸術家タイプ」の診断設けず

 「芸術家タイプ」の診断が出る適職診断とはどういったものなのだろうか。ねとらぼ編集部は、簡単な質問に答えることで「性格診断」ができるとうたう、あるサイトが実施している「適職診断」を実際に試してみた。

 すると「自分一人でいる事に慣れている」「ルールは分かっているが、他人に指図はされたくない」といった、他者とのかかわりに消極的な項目を含む回答を選択すると、「適職」の最上位結果に「芸術/エンターテイメント」という項目が表示された。

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