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コンテンツサービスで相次ぐ突然のクレカ決済停止の問題点 今後どう対応できるのか、議員と弁護士に聞いた

ねとらぼ / 2024年7月19日 12時0分

 さらに、6月頭には漫画配信サイト「マンガ図書館Z」が、クレジットカードの要請により特定のワードを含んだ作品の配信停止を決定。運営者の漫画家で参議院議員の赤松健さんは「各電子書籍ストアへのこういった通告は何度もあったのですが、今回はこれまででも最大級のもの」とし、これまでにない「強い条件」や「強いペナルティ」が確認されていると語っています。

 こうした状況から、クレジットカード会社によるコンテンツ配信サービスへの圧力が強まっていることがうかがえます。

●背景には何が?

 その背景にあると言われているのが、2022年に米カリフォルニア州で起こされた海外ポルノサイト「Pornhub」への訴訟です。

 原告女性は「自分が13歳のときに撮影された性的な動画が勝手にPornhubに投稿された」として、Pornhubの運営元であるMindGeekがその動画によって収益を得ているとして訴えています。

 この訴訟ではMindGeekだけでなく、Pornhubに決済サービスを提供していたVISAも提訴されています。VISAは自身を訴訟から排除するように裁判所へ申し出ましたが、認められませんでした。

 この事例をきっかけに、クレジットカード会社などが自主規制を強めていても不思議ではありません。特に、米国系のクレジットカード会社は意識せざるを得ないでしょう。

●山田太郎参議院議員に質問

 クレジットカード会社による表現介入について以前から言及していたのが山田議員です。

 山田議員は2021年2月に自身のYouTubeチャンネルで、ある成人向け出版社が「クレジットカード会社から特定のワードがタイトルや説明文に含まれる作品について、規制を求められた」として相談を受けたことを取り上げました。

 その後もYouTubeでこの問題を取り上げ、2023年3月の参議院内閣委員会では政府としてこの事態について把握しているか質問しています。このとき経済産業省大臣官房は、クレジット会社から契約を拒否されたり、解除されたりするといった問い合わせがあると回答しました。

 クレジットカード会社による表現の規制について、どのような問題があり、政府としてはどのような対応ができるのか。山田議員と政策担当秘書の小山紘一弁護士に聞きました。

●規制の動きはPornhub訴訟以前の「2019年夏ごろから問題に」

―― 2024年からさまざまなオンラインサービスで、クレジットカード会社の要請による決済サービス停止が相次いでいます。その背景には「Pornhub」の訴訟があるのでしょうか。

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