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iPhoneへの「マイナンバーカード」にまつわる誤解を解く プラスチックカードより安全だが課題もある

ITmedia PC USER / 2024年5月31日 18時0分

 その上で、自分のiPhoneが盗難されたことを確信したら、iPhone内の個人情報が悪用されることがないように遠隔操作での初期化(リモートワイプ)も可能だ。そもそもFace ID/Touch IDやパスコードを突破しないと、アプリに触れることすらできないのだが……。

 以上2点だけでも、iPhoneのマイナンバーカードはプラスチックのマイナンバーカードとは比べ物にならないほど安全なことがお分かりいただけるだろう。

●徹底したプライバシー保護で「財布の持ち歩き不要な世界」を目指すApple

 こうした安全性が評価され、iPhoneのウォレットにおける「身分証明書」は米国において既に多くの実績を作り始めている。

 例えばBMWなど一部の自動車メーカーは、自動車の盗難を防ぐ自動車の“鍵”としてiPhoneのウォレットを採用している。また、一部の企業や学校では、入場制限のあるエリアに入る際の“鍵”の役割も兼ねた「社員証」「学生証」として運用している。

 さらには、アリゾナ州やメリーランド州など、一部の州で運転免許証代わりの証明書としてiPhoneのウォレットを活用し始めている(ただし、ウォレット内の「運転免許証」に対する法解釈が州によって異なるため、運転時は物理的な免許証も携帯することが推奨されている)。

 デジタル化によって、紛失や盗難といったリスクから解放される――Appleは、ウォレットをその名の通り“デジタル財布”とすることを目指している。

 iPhoneのウォレットは、既に「Suica」「PASMO」「ICOCA」が利用できる日本はもちろん、サンフランシスコ、ニューヨーク、香港、パリなど、世界の多くの都市における交通系ICカードとして使うことができる。そしてクレジットカード/デビットカード/プリペイドカードも「Apple Pay」として入れておける。日本での採用例は少なめだが、ポイントカードも登録可能な上、先に挙げた運転免許証、社員証、学生証といった身分証類、飛行機やバスの搭乗券、さらにはホテルや「Airbnb」の一部宿泊施設におけるルームキーとしても活用されている。

 これら全てが、先ほど述べた安心/安全な設計の下で利用できる。

●高いセキュリティーと国際標準への準拠

 中には「Appleという米国企業に、自分に関わる情報を預けていいのか?」といった不安を口にする人もいる。しかし、厳重なセキュリティーとプライバシー保護に関して、Appleは技術力はもちろん、企業としての姿勢を見ても確かな実績を持っている。

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