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AI時代にCPU/GPUで攻めるAMD NPU強化でAI PCにも注力 HPC分野では“ライバル”との協力も

ITmedia PC USER / 2024年6月5日 6時0分

 今回の新ルールは「今後のAI PC時代を見据えた取り組み」だという。すぐに再度ルールを変えることなんてないですよね?(と突っ込みはいれたくなる)

5社以上から100モデル以上の搭載PCが登場見込み

 Ryzen AI 300シリーズは、新しい「Zen 5アーキテクチャ」のCPUコアを最大12基24スレッド、「RDNA 3.5アーキテクチャ」のGPUコアを最大16基、そして「XDNA 2アーキテクチャ」のNPUを搭載している。

 NPUのピーク時の性能は先述の通りだが、それ以外にも高い精度の演算を高速化する工夫が盛り込まれている。

 PCやスマートフォン/タブレットのCPUなどに統合されているNPUでは、通常「INT8(8bit整数)」における演算のピークパフォーマンスを公表している。先述の50TOPSも、INT8演算時のピークパフォーマンスだ。INT8演算は確かに高速なのだが、その分精度が低くなってしまう。オンデバイスAIにおける推論はINT8でも十分という意見もあるが、将来のことを考えるとより、精度の高い演算も高速に行える方が望ましい。

 そこでRyzen AI 300シリーズのNPUでは「Block Float FP16」という演算方法をサポートしている。簡単にいうと、精度の高い「FP16(16bit浮動小数点)」の演算が必要だと判断した場合のみFP16で演算させるというものだ。普段は高速なINT8演算をさせつつ、精度が必要な場面に限りFP16演算をさせることで「速度」と「精度」の両立を図る――そういう仕組みなのだという。

 今まで、PCショップや家電量販店では「ゲーミングPCが欲しい」という人が多く訪れていたが、今後は「AI PCが欲しい」という人が増えるようになるのだろうか?

 なお、Ryzen AI 300シリーズを搭載するPCは、主要なメーカーから100モデル以上登場する予定だ。

●データセンター/HPC用のCPUやGPUも大盛況

 ここまでは“クライアント側”の話だったが、AIの利用を考えるとデータセンターやHPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)の話も欠かせない。

 今回の基調講演で、AMDはデータセンター/HPC向けの新型CPU「第5世代EPYC」を発表すると同時に、データセンター/HPC向けGPUアクセラレーター「Instinctシリーズ」のロードマップを披露した。既存のサーバ/ワークステーション向けGPU「Radeon PRO W9000」もデュアルスロットモデルも発表している。

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