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HUIONの液タブ「Kamvas Pro 19」は全部盛りで最高のサイズ感だった! プロ絵師が試して分かったこと

ITmedia PC USER / 2024年6月21日 12時0分

 これはどうやら、以下のようなパームリジェクションの処理が上に挙げたデバイスよりも徹底していないことが関係していそうです

・手の横側のような特徴を検知して無視する

・ペンがホバー範囲から出た後、手が一度離れるまでは検知しない

 試しにペンを持ったような手の形で画面を撫でるテストをしてみると、Cintiq Proではパームリジェクションが働いて無傷、Kamvas Proでは乱雑な線が引かれました。

 正直、ペンデバイスのタッチ対応としては熟成が不足気味だと思います。幸い、誤爆防止になる手袋が付属していること、本体上端のスイッチですぐにオフにできることに加えて、アプリによってはタッチを無視するような設定もできたりするので、致命的な問題ではありません。

 また、ペンを使っていないときは(非常に貴重な)大型のタッチ対応ディスプレイとして使えるので、無いよりはずっとうれしいとも思います。

●ペン性能をチェック

 さて、肝心のペンをチェックしていきましょう。本機は新世代の「PenTech 4.0」ペンシステムを採用しています。自分は「PenTech 3.0」の板タブを持っているので直接比べられますが、以下の点が向上していると感じました

・強い筆圧まで頭打ちにならない

・軽い筆圧の安定感が増している

 特に強い筆圧は先代までの弱点で、強い力で線を安定させたりダイナミックに強弱を付けたりしたいときにはあまり余裕がありませんでした。この点は改善を期待していましたが、期待通り満足できるレベルになったと思います。

 軽い筆圧については、本機は狙った薄さが連続して出せる感覚が向上していて、古い方はちょっと揺らいでいたんだというのに気づいた感じです。

 ジッターや妙なクリック感などはもう昔の話になっているので、ペンの基礎的な描きやすさの面ではほぼ不満がなくなりました。そろそろレビュワー廃業ですね。

 ただ、全てにおいて違和感がなかったかというと、そうでもないです。

・遅延がややある

・ペンを傾けたときにカーソルがずれることがある

 遅延については、たぶんディスプレイ内部での遅れだと思いますが、主にペンやタッチでスクロールしたときにモッサリ感が出やすいです。試しにワコムの「Cintiq Pro 17」を60Hzに落とした状態でペン遅延を比べてみると、やはり60分の1ぐらい遅れています(Cintq Pro 17を120Hzで動かせばもっと差が出ます)。

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