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「Snapdragon X Elite」って結局どうなのよ? ASUS JAPANの「Vivobook S 15」を試して分かったこと

ITmedia PC USER / 2024年8月15日 11時53分

 ちなみに、SoCというのはSystem On Chipの略であり、CPUコアやGPUコア、メモリコントローラやインタフェースコントローラー、さらにカメラ用のイメージプロセッサやオーディオDSPなど、コンピュータシステムを構成する主要な機能を1チップに高度に統合したチップのことを指すが、カッチリした定義や規則があるわけではない。

 既にIntelやAMDのモバイル向けCPUもずいぶん前から多くの機能を統合しており、実際に文脈によってはSoCと呼ばれることもある一方、PCでは中核であるCPUと呼ぶのが一般的だ(AMD製品の一部をAPUと呼ぶ人もいるが)。スマートフォンではSoCという名称が浸透しており、QualcommもSoCと呼んでいるので、それにならっている格好だ。

●Snapdragonのイメージを覆すパフォーマンス志向

 Snapdragon X Eliteについては、PC USERでも発表時に記事化されている。これまでのSnapdragonのイメージを大きく覆すハイエンドのCPU(SoC)だ。

 Qualcommは、これまでもPC向けのSnapdragon系CPUの発表時にパフォーマンスをアピールしてきた経緯があるが、それらはあくまでもスマートフォン向けSoCの延長線上にある製品であり、「速い」といってもスマートフォン向けSoCとの比較上でのことだった。

 一方、このSnapdragon X Eliteは、PCにフォーカスした新しい設計思想の元で開発されており、CPUコアから完全新規に設計されている。そのCPUコアが、開発コード名「Oryon」(オライオン)だ。

 そして、Snapdragon X Eliteは、Arm系SoCで一般的な、性能重視のコアと省電力重視のコアを組み合わせて使う「big.LITTLEアーキテクチャ」を採らない。パフォーマンス重視のOryonコアのみを12基搭載するという、パフォーマンスへ大きく振った構造となっている。もっとも、単にパフォーマンスに全振りしたというわけでもなく、プロセス技術(4nm)やアーキテクチャの優位から、電力効率も優れている。

 また、Snapdragon X Eliteには4種類のバリエーションモデル(SKU)が存在するが、本機は最も低いグレードの「X1E-78-100」を搭載している。CPUの周波数が最大3.4GHzで、2コアブースト機能を省いた仕様だ。

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