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Intelの新型「Core Ultra 200Sプロセッサ」は何がすごい? 試して分かった設計方針の成果と限界

ITmedia PC USER / 2024年10月25日 6時0分

 各種ベンチマークテストでは、単純に「処理スピードを測っている」というだけでは説明できないスコア差が生じることもある。スコア計算の考え方(アルゴリズム)が公開されているなら、ある程度まで差が生じる理由を考察できるのだが、そうとも限らない。

 もしもスコアに「論理プロセッサ(処理できるスレッド)の数」あるいは「論理プロセッサの利用状況」が加味されるとなると、ハイパースレッディング非対応のCore Ultra 200Sプロセッサは不利となりうる。

 「でも、先代と比べてほぼ同じかちょっと遅いとなぁ……」と、どうしても思ってしまう人もいるだろう。そこでチェックしたいのが消費電力だ。

●処理性能の割に消費電力は低い

 ということで、テストの締めとしてCore Ultra 200Sプロセッサの消費電力を確認しよう。

 繰り返しだが、Core Ultra(シリーズ2)では、どのCPU/SoCもワッパにかなり重点を置いた設計を取っている。今回試しているCore Ultra 200Sプロセッサのアンロック対応版も、その点でご多分に漏れない。Intelによると、先代と同等のパフォーマンスでは消費電力を最大40%削減できるという。

 果たして、それは本当なのだろうか。ワットチェッカーを使って、消費電力を測ってみよう。今回はWindows 11を起動して10分放置した状態を「アイドル時」、3DMarkのTime Spy Extremeを実行している際のピーク時の消費電力を「高負荷時」として計測した。結果は以下の通りだ。

・Core Ultra 5 245K:アイドル65W/高負荷時353W

・Core Ultra 9 285K:アイドル65W/高負荷時357W

・Core i5-14600K:アイドル88W/高負荷時367W

・Core i7-14700K:アイドル88W/高負荷時437W

・Core i9-14900K:アイドル89W/高負荷時519W

 まず、アイドル時でも消費電力を3割弱削減できている。Core Ultra 9 285Kについては、高負荷時の消費電力も3割以上減っている。あまりに差があるので、ワットチェッカーの不具合かと思ったが、何度測っても結果は変わらなかった。消費電力は本当に減っている。

 Time Spy Extremeの総合スコアを比べると、Core Ultra 9 285KはCore i9-14900K比で3%減にとどまっている。「ほぼ同じパフォーマンスで消費電力を確実に減らせる」となれば、Core Ultra 200Sプロセッサのワッパの良さはかなり光るのではないだろうか。

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