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上意下達文化からの脱却 危機的状況のパナソニックを打開するために楠見グループCEOが掲げる「啓」から「更」

ITmedia PC USER / 2025年1月8日 10時5分

 また、日本市場において、本当に必要な機能は何かといったことに対しても、もっと踏み込んでいかなくてはならないと考えています。不要な機能が多いことで、コストを上昇させてしまっているという課題もあります。

 さらに、白物家電の宣伝を相当絞っていた時期があり、それにより、商品ブランドが弱まってしまったという反省もあります。パナソニックの特徴が打ち出せる商品は、もっと訴求をしていかないといけません。

 私が重視しているのは、計画に対する成果ではありません。シェアが前年より上がったのか、製造と販売を連結した時の利益は高まっているのか。事業会社には、そこにしか興味がないと言っています。コミットした計画は実行してもらわないと困りますが、過去よりも競争力が高まっているかどうかという目線で、コミットして欲しいというのが私の希望です。

―― 最後に、20代~30代のビジネスマンに対して、今、何をすべきかというアドバイスをもらえますか。

楠見 私は、20代や30代の頃は技術の標準化などの仕事に携わっていたこともあり、同業他社の方々と接する機会が比較的多かったんです。話をしてみると、それぞれの企業が持つ風土や価値観、文化があり、さまざまな発見や気づきがありました。

 また、積極的に海外に出ていく経験も大切です。私自身は、海外に住んで仕事をしたのは30代後半になってから、英国に赴任したときだったのですが、海外の方々との交流を通じて、今までの環境とは違う体験をし、いろいろな影響を受けました。異文化と接した1つ1つの体験が、自分にとって大きな糧となっています。

 仕事の軸を1つ持った上で、他社の方々と交流して意見交換すると、自分の会社の中にはない、ものの考え方に出会うことができます。これからのビジネスマンは、多様な意見を受容することができるキャパシティーを持つことが大事だと思っています。

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