[為末大学]【人生を引き受けるということ】~“理不尽なこと”にどう向き合うか~
Japan In-depth / 2015年10月11日 7時0分
さて、人生には理不尽がたくさんある。急に冤罪で牢屋にぶちこまれるかもしれないし、帰ったら家族が殺されているかも、飛行機が落ちるかも、はたまた理不尽ないじめやパワハラもあるかもしれない。どんなに真面目に生きていても、本当に火の粉が降りかかるように不幸に見舞われることがある。
私個人の見解をいえば、理不尽なことは無くしていくべきだし、冤罪は持ってのほかで、いじめやパワハラも全力で社会で阻止すべきだと思う。そういったことの撲滅に社会としては全力で取り組むべきだろう。一方で、そういうことがもしそれが自分の身に降りかかったらどうすればいいのだろうか?
人生を引き受けるとは、結局自分のせいではなかったとしても自分の身に起きたことは自分の人生で引き受けるのだと認識することだと思う。これは理不尽を我慢しなさいとはまったく違う。理不尽が許せないと抵抗してもいいし、周囲に助けを求めても、または周囲が助けてくれるのを待っても、社会全体で問題を解決してもいい。中にはこんな人生に誰がしたと呪いながら生きていってもいいし、なぜなんだろうと考え込んでもいい。本当に何も抵抗できない状況でただ追い込まれざるをえないことも当然あるだろう。
人生は引き受けなければならないわけではない。誰が何を言おうがどうせ引き受けるだけの話だ。ただコンビニでバイトをしていたのに、いきなり強盗が入ってきてナイフをつきつける。必死に抵抗したけれど心臓をナイフで突かれて死んでしまう。こんなことはあってはならないし、許されない。必死に抵抗しても結局無駄だったのかもしれない。いろんな考え方も選択肢もあるが、一つ決定しているのは自分は死んでしまったということだ。
何度も繰り返すけれど、人生は最後には引き受けるようにできている。わたしは早めにこれを認識して生きていきたいと思っているが、そうではない人もいるだろう。それもそれでいいと思う。
(写真引用:Luc Viator, Brume-d-automne-2, Photography by Luc Viator)
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