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ワシントンvs国民の対立は続く

Japan In-depth / 2016年11月24日 18時0分

TPPはもともとAIIB(アジアインフラ投資銀行)に対抗した、中国包囲網的な側面も持っていた。しかし、オバマ氏からトランプ氏に大統領が代わったことで「中国があれだけ東アジアで覇権を持ちたいなら持たせればという風に転換する可能性がある。国務省や国防省が反対するが、次の2020年の再選の時、そっちの方が選挙に有利となった場合そういう方向に転換する可能性がある。」と信田氏は指摘した。それを受け松田氏は、「アジアのリバランスの要、TPPがどうなるかわからない以上、日本は真の外交力が問われている。」と述べた。

アメリカの内政に話は移り、「アメリカの政治システム、政党システムが危ういのでは。」と松田氏が指摘。それは、異例とも言える政治経験のないトランプ氏が大統領になることによるものだ。アメリカの民主主義はどこに行くのか。信田氏は、従来の二極化構造は、保守とリベラルの対立だったが、トランプ政権では、「ワシントン対国民となる。ワシントンのエスタブリッシュメントを敵に回す。まさに小泉劇場。」と述べた。「自民党をぶっ壊す。」と豪語し既存の政治家が行っていたことを壊していった日本の小泉純一郎氏と手法が似ているという。

日本における永田町の論理と同様、アメリカでも、インサイド・ベルトウェイという表現があるように、ワシントン周辺と一般国民と考え方にかい離がある。現に、ワシントンでは9割以上がヒラリー氏を支持していた。信田氏は、トランプ氏はそれを利用し、常に敵を作って、国民の支持を得て政治を回しているのではないか、と話す。

しかし、ニューヨークなどの大都市ではすでに反トランプデモが発生している。国民の中に分断を生み、国内が不安定化するのではないかと安倍編集長は危険視する。信田氏も「懸念はある。」と考える。政治的に正しくないから言わない、そういった風潮はアメリカにもある。それを無視してトランプ氏は大統領選の中で発言を続けた。しかし、「このポリティカルコレクトネスに対する挑戦がこれからも続いていくと大変なことになるのでは。」と話した。実際に、安倍編集長も井上氏も、アメリカ人は本音と建て前が驚くほど違う、と口をそろえる。トランプ氏の当選によって、「アメリカは平等と言ってきた中で、本音の白人第一主義が明らかになった。」と井上氏は落胆していた。

最後に、トランプ氏勝利の結果をふりかえり松田氏は、政治経験のないトランプ氏という人間の予測不可能性に恐怖を感じる一方、アメリカ国民は変化を望んだ、と述べた。CNNの世論調査で、9月以前に投票先を決めていた、という人が多数だったことに加え、アメリカ人は変革を求めていた、ということがわかったという。

先日、オバマ氏がトランプ氏と会談。現大統領と新大統領が選挙直後に会談を開くということは異例だ。17日に安倍首相もアメリカに行く予定が立っている。今後、まず政府がどう編成されていくのか、議会と大統領の関係性はどうなっていくのだろうか、そしてTPPや日米同盟。トランプ大統領誕生によって日本はどのような影響を受けるのか。ヒラリー氏もが敗戦の弁で語ったように、民主主義は4年に1度の選挙の時だけではなく、常に参加を求める。我々日本人も、別の国、で終わらせることができないアメリカの情勢を、注視していく必要があるだろう。

(この記事は、ニコ生 Japan In-depthチャンネル 2016119日放送の内容を要約したものです)

トップ写真©Japan In-depth編集部 安倍編集長と應義塾大学法学研究科後期博士課程松田拓也氏

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