1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

60代も夢中「キノコホテル」とは?(下)

Japan In-depth / 2017年1月31日 21時34分

60代も夢中「キノコホテル」とは?(下)

清谷信一(軍事ジャーナリスト)

清谷:最近のロックバンドでオルガンを演奏する人、ましてそれが固定で編成に入っている例は極めて少なく、それがキノコホテルのサウンドのアイデンティティの柱にもなっているかと思います。オルガンが入るだけで良くも悪くも60、70年代的なサウンドにテイストになりますよね。何故オルガンなんですか。

マリアンヌ:要はギターに全く興味が無かったんですね。強烈なソロとかリフを聴いてもそれほど心が動かないんですよ。後追いで遅まきながらロックを聞き始めてドアーズあたりを知った時に、非常に琴線に触れるものを感じまして。何てスリリングなのだろう、と。クラシック上がりというバックグラウンドも影響していたかとは思います。バッハのオルガン曲には幼少期から魅せられていましたので。

その感動からバンドを始めるまでは随分時間があったんですけど、音楽を始めるならオルガンは絶対にマストだとどこかで考えていたのかも。実際バンドを始めるにあたってもオルガン奏者を探すところからでした。ワタクシが弾けたわけじゃなかったし。

清谷:エッ、そうなんですか。てっきりオルガンやピアノとかの鍵盤楽器を長年やっていらしたとばかり思っていました。ですから先程のオルガンやピアノではなく、バイオリンを習っていたという話で驚いたんですが。

マリアンヌ:鍵盤は殆ど触ったことがありませんでした。でもオルガンだったら、ピアノのように基礎がきちんと出来ていなくても感性に任せて自由に弾けるような気がしたんですね。人を探したんだけど見つからなくて、仕方ないんで自分で弾こうかと。

清谷:それでできるところが凄い。

マリアンヌ:弾き始めたのはキノコホテルを始める前の年ぐらいだったかしら。友達集めてお遊びでスタジオに入って。でも、歌いながら弾けない(笑)当時はまだ今ほどポピュラーでなかったノードエレクトロを20万円も出して買ったけど、どうしましょう、ってなったわ。付け焼き刃でやり続けて10年ですよ、ホホホホホ。

清谷:ぼくは元々オタク第一世代なので、個人的にはオルガンと言えば、「サンダーバード」と同じプロダクションが作った「ジョー90」や「謎の円盤U.F.O.」のバリー・グレイの音楽が印象的です。

マリアンヌ:えっ、何?それ知らない。

清谷:「謎の円盤U.F.O.」は秘密の地球防衛軍があって、日夜謎の円盤と戦っているというお話です。その最前線基地が月にあるムーンベースで、そこのオペレーターが全員女性。しかもお揃いで全身銀色のユニフォーム、藤色のマッシュルームカットのウイッグを被って、つけまつげバリバリのメイク。キノコホテルはこれに影響を受けたのでは、と密かに想像していたのですが。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください