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経済損失6兆円を防げ!女性の健康週間

Japan In-depth / 2017年3月5日 11時0分

経済損失6兆円を防げ!女性の健康週間

神津伸子(ジャーナリスト・元産経新聞記者)

 

【まとめ】

・3月1日から「女性の健康習慣」始まる

・婦人科疾患で社会の経済損失は約6兆円

・男性が女性の健康を理解する事が必要


■『女性の健康週間』とは


 「ベリーダンスで、健康維持しています。」
 今月1日からスタートしている厚生労働省が提唱している女性の健康週間初日、『女性が健やかに輝き続ける社会へ』シンポジウムが、東京・恵比寿ガーデンプレイスで開催された。シンポジウム後の記者会見で、パネリストの一人、元テニスプレーヤー杉山愛さんは意外な健康法をそっと教えてくれた。


 パネリストは杉山さんの他に、野田聖子衆議院議員、内閣官房参与・慶應義塾大学吉村泰典名誉教授、NPO法人女性医療ネットワーク対馬ルリ子理事長、経済通産省商務情報政策局の江崎禎英ヘルスケア産業課長。


 女性の社会進出が進む中、晩婚化、出産年齢の高齢化など、女性のライフサイクルも大きく変わって来ている。女性の妊活サポートやメノポーズ(更年期)などの説明があったり、野田さんらが自らの体験を話したりしながら、和やかに進んだ。聴きに来ていた主婦(56)は「内容はなかなか面白かったですが、今の時代に、改めて女性にだけ“女性の健康週間”を設けるという発想自体が、もう古いと思います」と率直な感想。とは言え、場内は、満席だった。



■ 経済的損失は6.37兆円

 現在、働く女性2,500万人の内、17.1%が婦人科疾患になり、その経済的損失額は医療面、生産性面併せて6.37兆円に上ると試算されている(日本医療政策機構「働く女性の健康増進調査2016」)。


 また、出産後の女性の就業継続率は2010~14年には53.1%(厚労省調べ)だ。そのため、厚労省は平成20年から「女性の健康週間」を提唱し、課題を以下の通り掲げている。


1、女性自身が、積極的に女性ホルモンや身体のサイクルについて知識 

を得る。
2、パートナーや職場の男性上司にも女性の健康支援に関する理解を深

めてもらう。

3、国や地域社会による環境整備。

■ 女子学生のための医学部予備校

 健康週間に限らず官民で、様々な取り組みがなされている。ほんの一例を揚げると、


1、女子学生専門の予備校の設置

:女性の医療従事者を増やそうという試みのひとつ。現在、薬剤師は女性が6割以上だが、医師はまだ十分とは言えない。「だが、やはり女医は離職率も高いので、リスクも高い」(医学部関係者)との声も少なくない。

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