ワイドショーがテレビを殺す 【2018:メディア】
Japan In-depth / 2018年1月4日 18時0分
こうした背景をわかって報道しているのなら罪は重いが、わかってないで無邪気に報道しているのだとしたら、一層罪が重い。
・国内政治
2017年は「もりかけ問題」に終始した。あるワイドショー番組などは連日1時間かけてこの問題を根掘り葉掘りやっていた。何が何でも安倍首相は嫌だ。共産党や社民党、最近誕生した立憲民主党がそういうのなら、わかる。しかし、一部のテレビ局の安倍政権叩きには首をかしげざるを得ない。最後に残ったのは「森友学園」前理事長籠池泰典容疑者の詐欺容疑だけだった。「加計学園」問題含め、未だに何が問題だったのか、いまだにわからない人が多いのではないか。
写真)イバンカ・トランプ米大統領補佐官と安倍首相 2017年11月3日
出典)首相官邸
その間北朝鮮はミサイルを何発日本に向けて撃ったのか?国内問題ばかり報じるワイドショーに違和感を持った視聴者は多かったろう。しかも「もりかけ問題」であんなに大騒ぎしたのに、いざ選挙をやってみたらみな自民党に入れた。国会で「もりかけ問題」を追求してばかりの野党は分裂せずとも最初から負けが決まっていたといえよう。ワイドショーはある意味与党の勝利に加担したのではないか、とさえ疑いたくなる。
もし「もりかけ問題」を徹底追及するなら、なぜ補助金搾取などという問題が起きたのか、そこを追求すべきだろう。100万円を安倍明恵氏に渡した、いやもらってない、などという些末な話ではないはずだ。
写真)学校法人「加計学園」が運営する岡山理科大学獣医学部
出典)岡山理科大学獣医学部
もう一つ上げよう。小池百合子都知事に関する報道ぶりだ。小池氏が2016年都知事選に立候補した時は、スタジオでは誰も小池氏が勝つと思っていなかった。それが圧倒的な勝利を収めたものだから気分が悪かったのか、なんなのか、とにかくスタジオ常連の政治評論家の方々は小池都知事を批判するのがお好きなようで、絶えずあら捜しをしているようだ。
写真)都知事選に臨む小池百合子候補(当時) 2016年7月25日
©Japan In-depth編集部
とあるジャーナリストが嘆いていた。某ワイドショーに呼ばれたとき、スタジオで自分より年配のレギュラー男性コメンテーターの小池嫌いは凄い、と。それ以外のゲストの面々も小池批判一辺倒だったという。そうした中、そのジャーナリストはなんとかバランスを取ろうと努力はしたらしいが、何せ多勢に無勢、下手に小池氏を擁護するとバッシングを受けかねない雰囲気だったそうだ。好き嫌いでコメントされても視聴者は戸惑うばかりだろう。
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