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なぜまだもめる加計学園問題

Japan In-depth / 2018年5月19日 18時0分

なぜまだもめる加計学園問題

嶌信彦(ジャーナリスト)

「嶌信彦の鳥・虫・歴史の目」

【まとめ】

・柳瀬唯夫元首相秘書官、「不自然な答弁」で野党から猛反発。

・安倍首相と役所との間で“示し合わせ”があったとされても仕方ない。

・不正や忖度がないなら関係者を参考人招致すべき。

 

【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては全て表示されず、写真説明と出典のみ記されていることがあります。その場合はJapan In-depthのサイトhttp://japan-indepth.jp/?p=40091でお読み下さい。】

 

モリ・カケ問題が治まらない。これまで「記憶がない」と加計学園関係者らとの面会を認めていなかった柳瀬唯夫・元首相秘書官(56)が参考人招致で一転して官邸で3回にわたり面会したことを認め謝罪した。しかし、加計の「人と会ったことを総理に報告したことはない」と答えるなど、一貫して総理を巻き込まないよう“忖度”している様子が浮かび上がり、かえって「不自然な答弁をしている」と野党から猛反発された。

また愛媛県の中村時広知事も“柳瀬氏がこれまで首相案件と語ったとする文書の記述は担当職員が一言一句漏らさず報告したいという気持ちで、ありのまま書いているのに、どうして全て正直に認めないのかわからない。県の信頼を損ねるような発言があったのは非常に残念”と反発した。

▲写真 中村時広知事 出典:中村時広知事公式HP

また、安倍首相は「柳瀬氏から加計学園の報告を聞いた覚えはない」と柳瀬氏の発言をかばった。ただ、柳瀬氏が首相の友人の加計氏と3回も会って獣医学部創設の話を聞いていたのに首相に報告しないのは不自然と思われても当然とみられる。

また、柳瀬氏は安倍氏のゴルフに同行し安倍氏と加計理事長が長年の友人であることも認識していただけに加計氏との会談内容を伝えなかったことはかえって疑問に思われよう。一方、首相側も加計学園問題を重要案件と受け止め、早急に検討するとしていながら一度も柳瀬氏に問い質さなかったのは不思議と思われても仕方がないとの印象を与えたといえる。

▲写真 安倍首相 出典:安倍首相公式Facebook

いずれの場合も、互いに問題をよく知りすぎているため、いちいち言われなくても理解できていたとも取れるが、逆に特別の便宜を図ったとみられたくないため、首相の側も聞かなかったし、柳瀬氏も報告せず忖度しながら事を進めていたとも取れる。

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