仏、逆ギレセクハラ男 女性殴る
Japan In-depth / 2018年8月4日 20時52分
Ulala(ライター・ブロガー)
「フランス Ulala の視点」
【まとめ】
・路上ハラスメントを受けたパリの女子大生が殴られた動画を配信。
・仏で審議中の「路上ハラスメントに対する法案」が可決された。
・1962年には東京都で「迷惑防止条例」が制定され全国に拡大。
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道を歩いていただけなのに、卑わいな言葉を投げつけられる。最悪の場合は暴力も振るわれる。これがいわゆる路上でのハラスメントの一つだが、今回、フランスの勇気ある女性がこの一連の路上ハラスメントの様子をSNSに動画を投稿し、世界中に大きな衝撃を与えた。
動画を投稿したのは、フランス・パリに住む22歳の建築学を学ぶ大学生のマリ・ラゲルさん。彼女がパリ19区の大通りのカフェを通り過ぎて家に向かっている時、男が口笛を吹いて性的冗談を言って通り過ぎたため、ラゲルさんは「うるせえ」と振り返りもせず言い返してそのまま歩き続けたところ、その言葉を聞いた男は逆上し、カフェのテーブルの上にあった灰皿をラゲルさんに投げつけた。運よく灰皿は当たらなかったものの、男はそのままラゲルさんを追いかけていき、顔を殴りつけたのだ。その衝撃が強かったことは、殴られてふらつくラゲルさんの様子からも伝わってくる。目撃したカフェテラスの客は立ち上がり、椅子を持ってこの男と言い争いになったが男性は行ってしまう。そして、ショックを受け動揺したラゲルさんもそのまま立ち去ったのだ。
▲ラゲルさんがFacebookにあげた動画
しかし、家に戻り正気に戻ったラゲルさん。このままで居てはいけないと、20分後に再びカフェに戻り、証拠のビデオを手にいれ警察に被害届を出した。そして、SNSを通して動画をネットに配信した。動画はフランス国内だけはなく、世界中にツイッターなどで拡散され、320万回以上再生され、フランスの新聞パリジャンをはじめとするメディアも、「映像に残された証拠」との見出しで1面で事件は報道されたのだ。
Facebook上でも語っているが、ラゲルさんも路上ハラスメントも初めてのことではなかったし、その日は疲れていたこともあり男が言う言葉に反応して言い返してしまったが、まさか男に聞こえていたとは思っていなかったと言う。しかし、その後、男が自分に向かって歩いて来た時、逃げずにむしろ近付いた。「殴られると思った。あの雰囲気では明白だった。しかし、その状態では家に帰ったり、逃げたりする選択肢はなかった。立ち向かわなければばいけないと思った。」とパリジャンのインタヴューに答えている。
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