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候補者討論会その2”安倍首相5年以内の普天間返還約束”は事実か? 

Japan In-depth / 2018年9月29日 22時10分

他方、安倍首相はこの日、首相官邸で記者団の取材に「英断に感謝したい」と述べた上で、「知事との約束は県民との約束だ。できることは全てやる」と発言。ただ、その約束内容には言及しておらず、28日付各紙報道を調べた限り、安倍首相が「普天間の5年以内の運用停止を約束した」と明確に報じたものは見当たらなかった。


 



写真)仲井眞知事と面談した安倍首相(2015年12月25日、総理大臣官邸)


出典)首相官邸HP


(3) 仲井真知事の辺野古工事埋立て承認を受け、政府は普天間飛行場負担軽減推進会議を設置。2014年2月18日の第1回会議で、安倍首相は次のように発言していた。


昨年12月17日に知事から承った「普天間飛行場の5年以内運用停止」をはじめとする基地負担軽減に関する4項目の御要望については、沖縄県民全体の思いとして、しっかりと受け止め、「政府としてできることは全て行う」という、安倍政権の基本姿勢を申し上げてきました。(首相官邸HP)


(4) 2014年4月15日の作業部会で、安倍政権が普天間の運用停止期限を2019年2月とする方針を確認したとの報道があった(琉球新報参照)。安倍政権は、次の答弁書を閣議決定していた。


「普天間飛行場の五年以内運用停止」については、同県(注:沖縄県)から、同年(注:2014年)二月から五年をめどとするとの考え方が示されており、政府としては、このような同県の考え方に基づいて取り組むこととしている。(2014年10月7日答弁書)


(5) 翁長知事が2014年12月就任後、沖縄県と政府の間で辺野古工事をめぐる訴訟が続いた。安倍首相は2017年2月14日、衆議院予算委員会で、沖縄県知事の協力が得られないことを理由に「この5年ということは難しい状況になっております」と答弁。小野寺五典防衛相も今年2月16日、同様の認識を示した(防衛省HP)。

 

判定:ほぼ正確


以上をまとめると、安倍首相が2013年末から翌年にかけて、沖縄県に2019年2月までの普天間運用停止の実現を約束したと受け取れる言動をしていたことは事実である。明確な約束をしたとは断定できず、政権側が現在難しい状況と述べている点を踏まえても、玉城氏の発言は「ほぼ正確」であったと言える。


 


【検証対象⑤】

言説内容

(玉城氏)今、普天間第二小学校ではこのシェルターを作って子供たちを避難させている。その避難誘導員まで置いている


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