ラオス 中国のダム建設で環境破壊も
Japan In-depth / 2018年9月30日 11時0分
メコンデルタは世界有数の農業地帯として知られている。その豊かな大地は作付面積、生産量ともにベトナム全体の50%を超える。とくに稲作が有名で、二毛作、三毛作もできる肥沃さが世界第3位のコメ輸出国・ベトナムを支えている。年間およそ2500万トンのコメがこの地域で生産されているのだ(ベトナム全体では4500万トン)。
このメコンデルタが塩害や水不足によって不作となれば、問題はことベトナム一国の経済不振に留まらない。世界的な食料不足を引き起こす可能性もある。
上流の中国がダムを開閉するたびに、下流に悪影響を及ぼす。これからラオスに建造されようとするダムもそれを拍車をかけるだろう。
ラオスでは、2020年までには水力をメインとした発電所の総数は75を 数えるといわれ、総発電量は1万MWを突破する。発展を続けるASEAN(東南アジア諸国連合)の電力需要を満たす規模になるという が、その代償は大きなものになるかもしれない。
※記事中の数字は、JETROおよび外務省参照
トップ画像:セピアン・セナムノイ・ダムの完成予想図 出典 PNPCウェブサイトより
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