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「変わるアジアのパワーバランス」 Japan In-depth創刊5周年シンポ その2

Japan In-depth / 2018年12月30日 23時45分


▲写真 北村滋内閣情報館 出典:内閣官房


リークしているのは外務省であることは間違いない。外務省は自分たちのルートを中心にしたいがために、北村氏ルートを潰そうと『北朝鮮側に北村とあってもすぐ情報が漏れるからやめておけ』というメッセージを送っているわけだ。国内の勢力争いでリーク合戦をしていると相手の思うツボになる。北朝鮮は、金正恩と金与正(キム・ヨジョン)、この2人が権力を持っている。そこにルートをつけないとお話にならない。保身にとらわれている下の連中に会っても仕方がない。金与正と話をまとめるルートを今どこまで日本政府が進めているのか明確なところは分からない。本筋のところでしっかり話をつけていってもらいたい。



▲写真 米朝首脳会談で署名する北朝鮮の金正恩委員長と金与正(キム・ヨジョン)党第一副部長(一番左) 出典:Twitter Donald J. Trump


私はトランプという人は非常に俗悪な男だが、非常にしたたかな人間だと思っている。人事は政策、パーソナル・イズ・ポリシーというが、彼の人事を見ていると極めて理念的にも明確な強硬派を国家安全保障補佐官に据えている。それだけでも私は安心できると思う。ボルトンは北に先制攻撃しろと主張してきた人だ。北がまたミサイルを売ったり、核実験をしたりすると、それこそトランプは一夜にして態度を変えるだろう。


『人間の屑だ』とトランプなら言うだろうし、側近ボルトンも軍事攻撃を主張しかねない。そういう圧力を今アメリカ側はかけている。一番大切なのは制裁をしっかり維持して抜け穴を防ぐこと。北朝鮮にとっては、お金を取ろうとしたら日本からしかないとこちらに寄ってくる。トランプはシンガポールでそういうことを言っている。核を完全廃棄したら制裁を解除するし、そこから先の経済援助が欲しければ、それは日本に頼めと言っている。これをアメリカがしてくれるというのは大変ありがたい話だ。アメリカはマキシマム・プレッシャー、最大限の圧力を維持するという言い方もしており、抜け穴を塞ぐ作業をどれだけできるのかということがポイントになってくる。


最大の抜け穴は韓国政府で、韓国の様々な代表団が北にしょっちゅう行っている。ホテル代の名目で2、3千万の金を置いてきたりしていると聞く。アメリカの財務省当局や在韓米大使館が韓国の大手金融機関に対して北に変な格好で金を渡したら金融制裁の対象にするぞという脅しをかけているようだが、日本もそれに協力して、韓国も制裁対象になるのだという意識で厳しく接していかなければいけない。


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