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3種の救命手当教育を1つに~世界が挑戦 市民への統合型救命教育~4

Japan In-depth / 2019年2月23日 11時51分

 


■ 救命も「道具8割」


道具を用いた方が効率が良いのは救命も同じである。筆者が南アフリカ、コロンビアなど世界各地で目にするAEDは写真にある“Zoll AED Plus”である。



▲写真 南米コロンビア国際空港のトイレ入り口に設置された救命資材。赤いバッグは止血用資材 ©照井資規


これは全ての心停止の症例において必須の心臓マッサージをサポートする機能を備えているため「フルレスキュー型AED」という他に無い特長を備えている。筆者は救命教育を行う際、心臓マッサージをZoll AED Plusを用いた体験実習を実施しているが、医療従事者ですらほとんどは圧迫力が不足している。圧迫センサーにより正しく誘導されることの効果は極めて大きい。


また、心臓マッサージを中断できるのは10秒以内である。始めたならば継続しなければならないが、傷病者を運ぶことが難しくなる。Zoll Auto Pulseは10倍も異なる胸骨圧迫力を自動的に検知して、脳への血流維持に必要な血圧100mmHgを維持できるように自動的に心臓マッサージを行う。衛生資材もまた日々進化している。



▲図 © 照井資規



▲図 自動蘇生システム Auto Pulse 出典:旭化成ゾールメディカル株式会社 Zoll Auto Pulse 製品パンフレットより


「統合体験型救命手当教育」やAED、自動蘇生システムなどの詳細は、http://tacmeda.com/を参照されたい。様々な公開資料もダウンロードして活用できる。


(了。全4回。1、2、3) 


 


(※1)ILCOR「イルコア」


International Liaison Committee On Resuscitation ベルギーに本部がある国際蘇生連絡協議会


(※2)CoSTR「コースター」


心肺蘇生にかかわる科学的根拠と治療勧告コンセンサス


International Consensus Conference on Cardiopulmonary Resuscitation and Emergency Cardiovascular Care Science With Treatment Recommendations

日本では「JRC蘇生ガイドライン」として示される


 


本記事における医療監修



高須克弥 医学博士/高須クリニック院長


嘉数 朗/Kakazu Akira M.D.


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