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緊急避妊薬を手に入れやすく

Japan In-depth / 2019年3月15日 18時0分

現状では、女性主体の避妊法のうち避妊効果が比較的高いものは、「低用量ピル」、「子宮内避妊システム(IUS)」のみである。


2.避妊目的の場合、保険診療が適用されない。


保険診療が適用されるのは治療目的のときのみであり、そのため、入手価格が高額となる。



OTC化の議論がなかなか進まないことについて、「OTC化」が様々な形態を取りうることが要因だと指摘した。いわゆる「OTC医薬品」は、処方箋医薬品などの医療用医薬品以外の医薬品を指し、薬剤師のみが販売する「要指導医薬品」、通販が可能な「第一類医薬品」、さらに登録販売者による販売が可能な「第二・三医薬品」がある。


OTC化へ向けた第一段階として、オンライン診療化が議論されていることについては、「産婦人科に風が吹く」として、既得権益を守ることよりも、他の科やベンチャーとの連携が促進されることへの期待を述べた。



▲写真 遠見才希子氏(産婦人科医)©Japan In-depth編集部


また、緊急避妊薬へのアクセス改善に反対する意見の中に、「自業自得」という声があることについて、「医療には人を罰したり、律したり、ジャッジする役割はない。健康を守るため安全に平等に提供されるものであるべき」と述べた。


 


・福田和子氏(#なんでないのプロジェクト代表)


「福田さんに出会って、女性のリプロダクティブ・ヘルス&ライツという視点を思い出させられた」と遠見氏より紹介された福田氏。海外にあって日本にはない、緊急避妊薬へのアクセスの容易さを紹介した。



1.緊急避妊薬は、世界19か国でOTC、147か国でBTC(薬剤師による販売)として認可されている。つまり、いずれも処方箋は不要


2.海外で緊急避妊薬を入手可能な場所は、病院、薬局、その他の医療機関、学校、コミュニティヘルスケアセンター、オンライン公式サイトと、多岐にわたる。


3.海外での緊急避妊薬の販売価格は、日本より安価。無料の地域もある。



日常の避妊法についても、WHOの必須医薬品リストにあるものを含む、効果が高く長続きする避妊具が日本で全く流通していないということも、問題として指摘した。



▲写真 福田和子氏(#なんでないのプロジェクト代表)©Japan In-depth編集部


福田氏は、「性の健康が守られていない状態を当たり前だと思わないでほしい」と語った。


 


・染矢明日香氏(NPO法人ピルコン理事長)


望まない妊娠・中絶への問題意識から、性の健康啓発に取り組んできた染矢氏は、性教育の重要性を訴えた。


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