可能性に「気付き」、将来を「築く」 〜何度でもやり直せる社会を目指して〜 (後編)
Japan In-depth / 2019年9月20日 11時0分
「今、あなたの話を聞きたい」
Japan In-depth編集部(外園桃子・髙橋十詠)
【まとめ】
・安田氏はウェブマーケティングを徹底し、困っている人に情報を行き届くようにした。
・福祉にどれだけ法律を持ち込むべきかは、現実の支援において曖昧なところがある。
・人間それぞれ違うから好きに生きれば良い。自己肯定感をいかに持つことができるかが鍵。
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(前編のつづき)
では実際に生きづらさを感じている人に対し、周りはどのような手の差し伸べ方をしたらいいのか。
安田氏は、「馬鹿にしなければいいのではないか。”どうしたら良いのだろう”と思われることが当事者はプレッシャーなので、腫れ物に触るような扱い方をする必要は全くない。むしろ ”なんで引きこもったの?” とか、聞くとみんな結構喋ってくれる。」と、好奇心を持つことが当事者にとっては楽なのではないかとの考えを示した。
さらに安田氏は、「キズキ」のような場所の存在を知らずに、自分で抱えている人へのアプローチするためにウェブ・マーケティングを徹底したという。
「支援したい側の人間がマーケティングを知らずして、どうやってその人たちに言葉を届けるのかというのは、僕の昔からの疑問だった。支援するにはまず、困っている人に情報が届かなければならない。例えば、不登校から大学に行きたい人は、”不登校 大学受験”ってネット検索する。そのときにキズキ共育塾の情報を見つけてもらう必要がある。」
まず、支援対象に関連するワードでネット検索したらキズキ共育塾のサイトが1番上に出るようにする。次に、クリックして読んだときに「ここだったら通ってみたい」と思わせるようなwebづくりをする。そして、ページを見た人が何人問い合わせに結びついたかなどをデータで見ながら、改善を重ねたという。
安田氏は、「支援したいと思ったら、たとえばビジネスをきちんと学ぶ、マーケティングやwebについて学ぶ。そういったことを、福祉業界は今まであまりやってこなかったのではないか。」と、解決にあたりより具体的な努力の必要性を述べた。
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