仏の難民 想像を絶する苦難

Japan In-depth / 2019年9月29日 23時0分

と答えてくれたのは、28歳の女性、キャリーンだ。イラクで、法律を学び弁護士資格を取得し、トルコに6年住み博士号を取得したと言う。しかし、イランには帰らなかった。なぜなら、イランでは、女性として弁護士活動をしていくことは困難だと考えたからだ。トルコに滞在中、旅行と称してヨーロッパ中を回ったが、最終的にフランスが一番希望の生活ができる国と判断しフランスにやってきた。


フランスに着くとすぐに県庁に向かった。県庁では申請後、移民局DPM(Direction de la population et des migrations)から業務委託を受けた民間団体CADA(centre d'accueil pour demandeurs d'asile)を紹介された。そこでは、住む家と食べ物や衣類などの提供を受けて生活が保障される。CADAではフランス語も学んだ。彼女の話では、10年は滞在が保証されているらしい。そして10年の滞在期間中にフランス国籍の申請をできるという。


フランス到着から1年たった現在は、CADAの施設から出る予定になっており、低所得者用住宅HLMに入居できるかの審査待ちだ。イランの弁護士資格はフランスでも通用するらしいが、なにせまだ一年だということもあり語学力に問題が残っているため、集中的にフランス語を勉強している。ときには2件の語学スクールを掛け持ちする日もある。



▲写真 低所得者用住宅HLM 出典:Wikimedia Commons; P.poschadel


現在でも住居と教育の面でCADAから支援を受けているが、日常的には車も所有し、普通の生活をしていおり、はた目から見たら昔からフランスに住んでいる住人と見分けはつかないだろう。


要請があれば、難民支援団体にボランティアで法律的なことに関してアドバイスをするなどの活動も行っている。将来は、イラン人はもちろんだが、フランス人も相手に、弁護士として活躍する予定だそうだ。


 


2.無国籍だったパレスチナ難民


ナディア(35歳)は子供3人を持つ医者。レバノンで生まれたが、パレスチナ人であったため、ずっと無国籍として生きてきたという。フランスにはまだ来て6カ月。フランスに来て文法を習い、読み書きは大分できるようになった。だが、話すのはまだまだな状態で質問の意味を理解できない場合も多く、また、返答できるほどの会話力もまだないため聞きとりはかなり難航した。


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