日韓GSOMIA破棄計画 周到な準備
Japan In-depth / 2019年11月27日 15時18分
米国務省と国防総省は8月22日(現地時間)、文政権の日韓GSOMIA破棄決定に対して、「文在寅政権(Moon administration)に強い懸念と失望を表明する」との見解を表明した。米国が公式論評で「ROK(韓国)」と呼ばずに「文在寅政権」と呼ぶのは異例なことだ。
米国は、韓国がGSOMIA破棄という中朝を利する行為に出るならばそれなりの対応を取らざるを得ないとの強い姿勢で韓国に迫った。期限が差し迫った11月に入ってもデイビッド・スティルウェル米国務省東アジア・太平洋担当次官補(6日に金鉉宗国家安保室第2次長と会談)、マーク・ミリー統合参謀本部議長(14日に朴漢基韓国軍合同参謀本部議長と会談)、エスパー国防長官(15日に文在寅大統領及び鄭景斗国防長官と会談)と、3人の高官が立て続けに訪韓し、GSOMIA継続の説得にあたった。いずれの会談にも、元太平洋軍司令官で、GSOMIAの強力な支持者であるハリー・ハリス米駐韓大使が深く関与した。
▲写真 訪韓したデイビッド・スティルウェル米国務省東アジア・太平洋担当次官補(2019年11月6日)
出典: 韓国国防部ホームページ
文大統領は、15日のエスパー米国防長官との会談時にも日本の姿勢に変化がない限り日韓GSOMIA延長は難しいとGSOMIA破棄を伝えていた。しかし失効の6時間前になって方針を180度転換し、GSOMIA破棄見送りを決定した。そこにはより強烈な米国からの圧力があった。
ホワイトハウスは、破棄強行に備え最も強力な批判声明を準備しているとしていた。また米政府関係者は「韓国が我々の立場を受け入れていないなら、『パーフェクト・ストーム(最悪の状況)』に見舞われるかもしれない」と語った。
▲写真 文在寅大統領とトランプ米大統領(2019年6月30日 板門店)
出典: Facebook; 青瓦台
米議会上院も危機感を示し、21日、韓国政府に破棄の再考を促す決議を全会一致で採択した。決議に法的拘束力はないが非常に重い決議だ。米政府だけでなく議会からも文政権は警告を突きつけられた。
こうした動きのほか、駐韓米軍駐留費負担増額問題と関連して米国が1個旅団の撤収を検討しているとした情報も流れた(朝鮮日報11月21日)。この報道については米国防総省のホフマン報道官が21日の声明で否定した(ロイター通信)が、日韓GSOMIA破棄が重なれば現実化するのではとの懸念は打ち消せなかった。
この記事に関連するニュース
-
竹島を政治利用する「タマネギ男」とは全然違う…最悪の支持率でも韓国大統領が"反日"に手を出さない理由
プレジデントオンライン / 2024年6月24日 7時15分
-
韓国で中国への懸念が台頭?
Japan In-depth / 2024年6月18日 21時0分
-
韓国の文在寅氏、安倍氏に不快感 「爪あかほども配慮ない」と回顧
共同通信 / 2024年6月12日 15時10分
-
文在寅氏、回顧録で安倍氏に不快感
共同通信 / 2024年6月12日 14時55分
-
北朝鮮の金正恩氏にはやはり息子がいないのか 韓国・文在寅前大統領の回顧録からみる家族構成
東洋経済オンライン / 2024年6月11日 13時0分
ランキング
-
1鹿児島県警の野川明輝本部長を不起訴…不祥事の隠蔽疑惑で刑事告発
読売新聞 / 2024年7月5日 22時42分
-
2生活「苦しい」6割=平均所得3.9%減―厚労省
時事通信 / 2024年7月5日 19時33分
-
3JR常磐線で死亡事故 60代の男性が電車の下に入り込む
福島中央テレビニュース / 2024年7月6日 6時12分
-
4「お前臭いねん」洗濯機に同僚の50代男性を入れて回した疑いで30代男2人逮捕 男性は「過去にも暴行を受けていた」と話す
MBSニュース / 2024年7月5日 19時40分
-
5万博会場建設作業中に長さ11mの鋼材8枚落下、けが人なし タイプAの建設現場
産経ニュース / 2024年7月5日 23時1分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください