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「中国への懸念、アジア太平洋各国で共有」長島昭久衆議院議員

Japan In-depth / 2020年1月28日 23時23分

そもそも、予め様々な事象に対応できるような法体系を作っておいて、その枠内でミッションを決めていくというのが普通の国のやり方だが、日本はミッションを決めてから法律を作る。最初に法体系を整えてから出せば良いというのは常識的な考え方だが、そうも言っていられない準緊急な状況もあるので、まずは現行法の枠内で派遣し、もし足りなければ後から法律で追いかける形を取る。


2008年の海賊対処の時も最初は海上警備行動を根拠に派遣したが、それでは不十分だったので後から海賊対処法を作った。今後新しい法体系を作らなければならない場面も排除されないとは思っている。


 


■ 中国封じ込め:日米豪印ダイヤモンド戦略構想


安倍氏: 中国の進出や中近東の戦禍のなかで、オーストラリアが安全保障上重要になると考えているか。


長島氏: 日豪の関係は非常に重要だと思っている。台頭する中国をどう国際秩序の中に収めるか、という新たな時代状況の中では、インド太平洋全体を面でカバーしていく上で最も適切な連携は北の日本と南のオーストラリア。安倍首相は第1次政権の直前、これに西のインドと東のアメリカを合わせて日米豪印からなる「ダイヤモンド戦略構想」を発表したが、そういう意味でもその軸となるのが日本とオーストラリア。


今回参加したアジア太平洋国会議員フォーラム(Asia-Pacific Parliamentary Forum)は、アジア太平洋地域の国々の議員同士の関係を作るために創設された会議体で、毎年1月に加盟国の間を持ち回りで開催する。今年はたまたまオーストラリアで開催されたが、インド太平洋全体を議論するにはふさわしい場所だったと思う。


安倍氏: 豪州にも日本と同じような問題意識はあったか。


大きく2つの面で問題意識を共有した。一つはASEAN諸国など、中国からのプレッシャーをまともに受けている国々と日豪が連携を深めて、なんとか安定的な関係を中国と築かせようということ。


もう一つはフィジーなど南太平洋の島国を今回初めて日豪のイニシアチブで招待したこと。言葉を選ばずに言うと、中国はこうした国々に金に糸目をつけずに一つ一つ、自分達の方に手繰り寄せている。


安倍氏: オセロのようにひっくり返している。


長島氏: たとえば、台湾は、蔡英文政権成立前は南太平洋の6カ国と国交があった。しかし、昨年ソロモン諸島とキリバスが相次いで国交を断絶した。また5Gも含めた情報通信インフラ整備も中国が積極的に支援している。こういう動きに対する牽制という意味合いも今回のAPPFの会議にはあった。


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