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国連と逆行 日本の薬物報道

Japan In-depth / 2020年2月23日 7時0分

 


 繰り返しスティグマを強化するよりも、社会に貢献して頂いた方が断然良いではないか。実際、清原さんも、俳優の高知東生さんも繰り返し自助グループの有用性などを語ってくださっており、私たちにとっては非常にありがたい存在である。


 


 なぜわざわざこういった回復者のやる気をそぎ、貶める必要があるのか?逮捕映像を繰り返し使うことの弊害を、薬物依存症治療の第一人者である松本俊彦先生は「身体の病気も含めて。病状がひどかった時の映像を繰り返し使うのは、非常に屈辱的なことであり、回復を阻害する行為。本人の許可なく用いるのは人権侵害でもある。」とおっしゃっている。


 


 現在、公判中の田代まさしさんもご自身のYoutube番組「ブラックマーシー」の中で、「逮捕映像を使われることは嫌だし、家族も傷つく」といった内容をお話しされている。



写真)田代まさし「ブラックマーシー半生と反省を語る」


出典)Youtube


 


 メディアの役割というのは、薬物問題から回復し社会復帰された有名人の方の足を引っ張り、そのご家族を傷つけ、悲しませ、社会から居場所をうばうことにあるのか?それとも薬物問題からの回復に役立つような報道を心がけ、どんな人も再起しやすい社会が作られるようなコンテンツを作るのか?一体どちらにあると思っているのだろうか。


 


 私たち依存症の当事者家族にとっても、芸能人の逮捕時の映像を繰り返し見せられることは、辛く、おびやかされていくので、今後は止めて欲しいと強く願っている。


 


そもそもメディアが本当に暴かなくてはならないのは、自分たちに都合の悪い文書は隠してしまうこの国の政治のあり方や既得権者ではないだろうか。


 


なぜ日本は、国連やWHOの動きに逆行しているのか?薬物使用者のスティグマを強化しておきたい、貶めておくことで得する人たちは誰なのか?それらを考察し地道な取材をすることこそがメディアの役割ではないのだろうか。


 


高い給料を税金からとっておきながら、末端も末端の使用者である芸能人の検挙にマトリや組対五課が血道をあげることは、国民の利益に繋がるのか?果たして効率的と言えるのか?捕まえるべきは製造者や密売人ではないのか?元マトリがタレント化し、メディアにひっぱりだこになっている現実をどう見るか?差別や偏見の温床となっている「薬物ダメ絶対教育」は、実はマトリや警視庁の天下り先の団体が行っているという事実をどう思うか?


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