令和の朝日新聞大研究 5 自分が嫌いな相手はみな悪魔
Japan In-depth / 2020年3月19日 11時1分
つまり冒頭の部分で逃走犯のことを述べているようにみえて、実は安倍政権の話しをしていた、というのである。安倍政権というより、安倍晋三首相を樋口容疑者にぴったりと結びつけているのだ。
日本の国民が民主的な手続きで選ぶ政府の長が犯罪者と同じだというのだ。その連結を支えるのは安倍首相への憎しみ、つまりはヘイトだろう。
しかしこんな飛躍した連結を仮にも公器とされる新聞に書くにはふつうならなんらかの根拠らしい事実の提示が必要だろう。
だが根拠らしい事実の記述はなにもなかった。高橋記者の情緒的な感情の羅列だけだった。要するに首相と犯罪容疑者をあえて重ね、結びつけ、同類項扱いすることの客観的な根拠も理由もゼロなのである。ただ浮かんでくるのは憎悪だった。
同コラムの残りも、ほぼすべて安倍首相と安倍政権に浴びせる悪口だった。次のような言辞が並んでいた。
≪ブレーキを踏まない≫
≪説明責任を果たすことから逃げ―≫
≪悪路であえてエンジンをふかす≫
≪自らを挑戦者のごとく演出するのがうまい≫
≪勝手に走り出したことを棚に上げて≫
とにかく安倍首相をののしりたいという嫌悪だけがあらわで、意味の不明な言葉ばかりだった。
だが安倍首相と逃走犯人とどんな共通項があるのだろう。逃げているのか、挑んでいるのか、高橋記者にとってはわからないという点がどうも共通項らしい。
だが逃走犯の行動は最初から最後まで犯罪行為だったのに対して、安倍首相の行動はかりにも日本国の首相としての義務や権利の結果なのだ。この二つのまったく次元の異なる行動と、異なる人間とを結びつける発想はまともではない。ヘイトに基づくスピーチとみなさざるをえない。
朝日新聞は安倍攻撃にありとあらゆる手を使い、その打倒は失敗に終わってきた。そのあげくに、こんな支離滅裂の記事を載せることは、なにか自暴自棄人間のふてくされた言動とも思えてくるのだった。
さて第三の朝日新聞の最近の特徴は「悪魔化」の拡大である。
悪魔化とは自分たちの敵を実際とは異なる邪悪の存在に描いて叩くという手法である。そのためにはすでに邪悪と断定された過去の他の存在を現在の敵に重ねあわせる。
朝日新聞はそのためによくヒトラーやナチスを借用する。ナチス・ドイツの行動や人物の悪の言動を引き出してきて、現在の朝日の敵に重ねて、「ヒトラーと同じような悪」と断ずるのだ。そのヒトラーが日本の戦前の軍国主義者となる場合もよくある。
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