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3.11の戦訓活かせぬ防衛省/自衛隊

Japan In-depth / 2020年3月30日 7時0分

つまり防衛省は戦争で負けようが、国民がいくら死のうが、やるべき職務をサボり、国内メーカーの利権と天下り先の確保を優先していることになる。


同様に壁面透過レーダーも周波数帯の問題で外国製品が導入できず、それを理由にして技本(現防衛装備庁:当時、技術研究本部)が開発した。もっとも実際に開発したのは丸投げされたメーカーだ。だが、これまた低性能高価格で殆どまともに導入されていない。


同じ頃に開発した中国のメーカーは3D型やポッケット型、大型の車載型なども開発して人民解放軍に採用されている。更に民間型も開発されて世界に向けて輸出されている。周波数帯の問題を解決して、国産品と外国製品を競わせ、輸出まで視野に入れて勝算があるなら国内開発をしてもよかたが、非関税障壁を利用して新開発ごっこをやっただけで終わった。当然税金の無駄遣いだ。


 


■ お粗末な風呂、調理システム


野外の風呂も問題だ。自衛隊では風呂ばかりでシャワーは少ない。単位時間あたりの利用者数ではシャワーも絶対数が必要だ。特に夏場の被災地で、清潔を保つためにはこれが必要だ。野外洗濯システムも能力が低い。風呂は野外入浴セット2型、洗濯システムは野外洗濯セット2型だが、両方とも設置に時間がかかる。


対して諸外国ではより、迅速に展開でき効率も高い、コンテナ式のものを採用している。我が国からODA(政府開発援助)を受けているトルコですら、これらの装備を開発、装備している。


野戦調理システムも陸自では牽引型で中隊向けの野外炊具1,2号があるが、牽引式で能力が低い。諸外国で採用されている、より大きな能力があって、悪天候で使えるコンテナ式のキッチンも、同様にコンテナ式の食堂もない。これまた途上国でももっている装備だ。


よくネトウヨの類が、災害派遣で自衛隊は避難民に温かい食事を提供する反面、自衛官は冷たい飯しか食べられないことを「健気な我が将兵」と「美談」にしたり、それができないのは温かい食事をとると左翼から攻撃されるからだと主張しているが、全くの嘘だ。単に自衛隊の兵站能力が低いだけの話なのだ。


そんなに「左翼」の言動に影響力があるならば辺野古の埋め立ても、オスプレイの導入も中止になっていたはずだ。ひたすら防衛省や自衛隊の現状を肯定することが国益だ、自衛隊のためだと信じているようだが、こういう輩こそが自衛隊の改革を阻み、現場で働いている隊員の敵である。無能で働き者の味方は敵よりも始末が悪いというが、その好といえるだろう。


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