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英海兵隊、日本人初取材敢行

Japan In-depth / 2020年4月10日 7時3分

 


今回は第3コマンドウ旅団副司令、トニー・デ=レヤー大佐以下、参謀長、最先任曹長、各部隊長などからレクチャーを受け、部隊を見学した。当日はまず部隊全体の説明と将来コンセプト、ついで旅団司令部の指揮通信システムに関してのレクチャーを受けた。


 


英海兵隊は12日で北欧、トルコ、アイスランド、北アフリカに遠征が可能で、同様に15日でグリーランド、北米東部、アンゴラ、中東などへの遠征が可能、40日で北米西部、南米、オーストラリア、極東への展開が可能である。


 


説明によれば英海兵隊では既に第二次大戦型の大規模な敵前上陸は想定していない。それはドローンの発達なども含めて防御側のISR(Intelligence, Surveillance and Reconnaissance:諜報監視偵察 )能力が向上し、また誘導兵器の長射程化、携行化が進んでいるために旧来の敵前上陸では損害が大きすぎるからだ。これはある意味先の大戦で編成されたコマンドウの原点に戻るとも言えるといえる。なおコマンドウとはボーア戦争で活躍した騎乗した少人数による襲撃部隊のことで、先の大戦時にチャーチル首相が新たに編成された襲撃部隊にこの名前を与え、それを引き継いている。



▲速度は装甲・装備を満載した場合32ノット、最軽量の場合は39ノットである。基本的な武装は前方に二連装の7.62ミリGPMG(汎用機銃)のターレット、後部に左右にM2重機関銃を装備する(写真右)。これらの火器で360度射界が確保されており、死角がない。通常の乗員は4名だが、追加で6名分のシートを設置できる。兵員輸送時にはこれらの火器を取り外すこともある。またC130 やCH47 チヌーク、AW101マーリンなどでの空輸が可能である。DSEI2009で撮影。(撮影:筆者)


 


第3コマンドウ旅団の総兵力は現在4489名で、海兵隊員3427名、英海軍の327名、陸軍904名、英空軍8名となっている。なお海兵隊の砲兵連隊・工兵連隊(大隊規模)は陸軍の部隊である。


 


英軍の上陸作戦部隊は沿岸攻撃群(Littoral Strike Group:LSG)と称されており、上陸作戦は水陸両用任務部隊司令部(COMATG:Commander Amphibious Task Group)が担当する。COMATGは航空、水上、潜水戦力、水陸両用部隊を統合運用し、海上及び上陸作戦を統制する。COMATGは第3コマンドウ旅団司令部に隣接して設けられて恒久的に統合作戦に備えている。スタッフは英陸海空軍海兵隊の他、オランダ、オーストラリア軍からも参加している。


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