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仏の経済再開、第2フェーズ

Japan In-depth / 2020年5月31日 19時0分

人の間隔が1mの距離があくようにテーブルを並べてレストランを運営した状態では、高級レストランでもない限り、全てのレストランが利益を得られるれわけではない。庶民にやさしい値段のレストランでは狭い空間をやりくりしながら席数をそろえて経営しているのだ。30席しかない小さなレストランでは、1mの身体的距離をおくと10席しかとれない。これでは働いても利益がでないだろう。その解決策として、グリーンゾーンでもテラスを拡大し屋外の席を増やすよう支援が行われる予定だ。パリ市同様に車の一時的な通行止めによる歩行者天国も実施される町は多く、今年いっぱいテラス席に税金をかけないなどの支援がおこなわれる町もある。


しかしながら、テラス拡大もできない立地の小さいレストランはどうなるのか。そこはパリと同様な問題を抱えている。もちろんレストラン側も、ケータリングサービスを増やすなどの違う方向での営業努力が求められているが、全部の店が対応できるわけでもない。エチェベスト氏が参加している22000人が登録しているチャットグループでも、すでに倒産した店も出てきているそうだ。中には自殺未遂をした人もおり、今、何もしなければ、もっと悪化するかもしれないと心配をかくせない。こういった人々を助けるためにも、一時的失業の期間延長と、救済基金を設立すべきだと提案し、経営者を安心させる策を求めている。


 


■ 学校も人数制限で行きたくても通えない生徒もいる


また、学校でも身体的距離を保つことが義務づけられていることにより、同じように多くの生徒を受け入れられないという問題をかかえている。5月11日より小学校以下はすでに82.5%の学校が再開されているが、一人あたり4m2のスペースを保とうとすると、クラスには15人以下しか入れないということもあり、学校が一日に受け入れられる児童は20~25%のみだ。2週目に再開された中学校もすでに95.5%が再開しているが、通学している生徒は現状28%となっている。現在、約50%の親は子供が学校に通うことを望んでいるが、学校にくることを希望する全員を受け入れられないことが問題になっているのだ。


確かに厳格な衛生管理のおかげで、校内での感染はほぼ報告されていない。4000件再開した学校で1週目には70件の学校が一時閉鎖をしたが、いずれもほとんどが外部で感染した生徒もしくは職員が一人いたため、規則に従い閉鎖されのだ。厳格な衛生管理は子供たちをウィルスから守ってはいるが、しかし、学校側もスペースの関係からこれ以上の人数を受け入れできない。その結果、仕事に復帰したくてもできない家庭もあり、一時的失業状態を続けている保護者もいる。


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