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仏の経済再開、第2フェーズ

Japan In-depth / 2020年5月31日 19時0分

しかしながら、ジャン=ミシェル・ブランケール国民教育大臣は、29日に出演したFranceInfoで、6月1日以降も衛生管理の内容は変えないとした。科学評議会や関係者との話し合いがもたれた結果だ。現在は、安全に子供たちを学校にいかせることに重点がおかれている。それでも、できる限りの子供たちを学校に行かせ子供たちにとって重要になる社会生活を再開させるとし、市の体育館などに活動範囲を広げ体を動かすことを主とした課外プログラムを計画している。これにより、さらに多くの児童、生徒が復帰できるだろうと述べた。


課外プログラムでは、どこまで勉強ができるのかはわからないが、いずれにせよ、最後まで残すように議論されたバカロレアのフランス語の口頭試験も中止となり、学校側も今年の教育カリキュラムをすべてを通常通りこなすことを目標にしていないのは明白だ。子供たちの社会的生活を取り戻したり、働く親の支援のため子供を学校に受け入れたり、オンラインではついていけない子供のフォロー、卒業するのに十分な成績が取れていない生徒のフォローを主としている。今学校に行っても、通常の学校生活に完全に戻るわけではないのである。



▲写真 教室(イメージ) 出典:Flickr; Allison Meier


 


■ 解放感と身体的距離と経済活動のバランスを保つべき期間


現在、フランスは日本が行っているのと同様にクラスター発生の予防を重視するアプローチを行い対処している。それがようやくできるほどに新規感染者の数も減り、PCR検査ができる施設も増加されたのだ。その結果、5月11日以降、確認されたクラスターの数は109件であり、その65%が5人以上感染しているというが、すべてがコントロール下にあるという。しかし、これだけ気を付けていても100件以上のクラスターが発生していることを考えると、まだまだ今後も身体的距離を取り、気を付けていくことは必要な理由も理解できるだろう。


徐々に規制が緩和されていくが、映画館やディスコ、サッカーの試合などが開催されるスタジアムはまだ再開されない。5月11日から外出禁止が解除されてから、若者たちがパリのサンマルタン運河のほとりにあつまったり、ボルドー近くのアルカッションでは100人ほどが海岸に集まりDJが流す音楽に合わせ踊ったり、東部ストラスブールでサッカーの試合を許可なく行い約400人が観戦し、イルドフランスのグリニーでも300人が集まりサッカーを行ったことが問題になったが、そこに集まる人々は、まったく身体的距離などとれていなかった。この状況でディスコやサッカー観戦など再開しても、予防は徹底されないであろうし、再開されないのはいたしかたない。


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