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立憲・国民合流協議、タイムリミット迫る

Japan In-depth / 2020年8月6日 12時32分

玉木氏: お盆までだと思ってやっている。ダラダラやっていたら国民も呆れてしまうし、合流交渉ばかりが報道されることで野党がコロナ対策を軽視しているように見られてしまうのがもったいない。


安倍:コロナ対策も重要だが、死者がそれ程多くない状況を踏まえると景気対策の方が大事なのではないのか。


玉木氏:やはり景気対策が重要だ。


安倍: もともと玉木氏は中間層への経済対策を唱えてきた政治家だ。このままの経済状況では倒産が続出してしまう。野党が「このまま与党の政治を続けたら大変なことになる」ということを言わない限り、どんどん悪い方向へ進んでしまう。


玉木氏: 政局論争だけでなく、消費税減税や追加給付について議論をすべきだ。特別定額給付金で白物家電の売れ行きが伸びるなど景気の下支え効果はあるし、「助かった」という国民の声は多い。


生活困窮者支援としてに給付を行うのは社会政策として重要だが、経済政策としては幅広い層に給付を行うことが大事になる。生活が苦しい人を支えつつ、中間層以上にはお金を使って経済を回してもらわないとGDPは増えない。


特別定額給付金は相対的に低所得者が潤う政策なのに対して、高所得者の方が消費額が多いので、消費税減税は相対的に高所得者の方にメリットが大きい。この2つをセットでやることで景気はかなり回復する。


あとはPCR検査や抗原検査の拡充をすべきだ。今までのように病気を発見して治療させる形ではなく、経済を回すための新たなカテゴリーの検査として「社会的検査」を広めていきたい。例えば日立製作所は社員を対象に検査を行ったが、こうした検査に国から補助金を出すことで検査をやりやすくしたい。沢山検査を行えばマーケットメカニズムで検査の値段も下がってくる。


検査、隔離、追跡体制の拡充を行い、網羅的な検査を可能にすれば、地域や業種を限定した休業要請をかけることができる。ピンポイントで休業要請を行えば、それに伴う補償も少額で済む。その代わりに法律に基づいた財源の根拠がある休業補償をきちんと行うことで、安心して休んでもらい早期に抑え込む。これを実現するためには感染症法や特別措置法の改正が必要になる。


検査体制の拡充と経済政策をパッケージで行えば、感染の抑え込みと景気の回復の両方を達成できる。


【取材を終えて】


立憲民主との合流の為のトップ会談を模索する玉木氏。ここまで来たら当然のことのように思える。立憲民主党の枝野代表も断り続けるのは奇妙だ。また、党名や代表を選挙で決めるという民主的プロセスを否定する理由もよくわからない。政策も後ですり合わせるのではなく、大きな方向性だけでも固めてからの合流でなければ国民の納得は得られまい。


デッドラインはお盆に入るまで、と玉木氏は述べたが、今週は後、2日しかない。来週からはお盆の休みに入ってしまう。そうこうしている間にも、新型コロナ感染症は拡大の一途だ。再び時短や営業自粛を求められている飲食業者のみならず、迷走する「Go To トラベル」キャンペーンに翻弄される観光・旅行関連業者らからは悲鳴が聞こえる。そればかりではない。市場縮小によりありとあらゆる中小企業の先行きに暗雲が立ち込めているのだ。


野党のトップはこの事実を直視すべきだろう。与党政権を打倒し、政権を担う気概があるのなら、だらだらと合流協議を続けることは許されないはずだ。


(インタビューは2020年8月5日11時30分実施)


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