カメラは見た!米有権者の熱
Japan In-depth / 2020年11月8日 19時0分
現職大統領が破れた大統領選挙は、これが最後であったはずなのだが・・・・
▲写真 街に繰り出し、バイデン候補当確の報に歓喜する人々(11月7日、クイーンズ区)街に繰り出し、バイデン候補当確の報に歓喜する人々(11月7日、クイーンズ区):筆者撮影
今年2020年の大統領選挙において、現職のトランプ大統領の政権は1期4年で終わろうとしている。
アメリカの選挙の雰囲気をわかりやすくお伝えするとすれば、まずは第一に「祭り」と形容すればわかりやすいかも知れない。4年に一回開催されるオリンピックのように、4年に一度開かれる、という選挙という名の「お祭り」なのである。
第2にその祭りを楽しもうとする人々の熱狂の度合いがすごい。
日本の選挙で投票所に行く時のある種、義務感を背負って投票に行くが、半分他人事であるかのような雰囲気がない。
投票に向かう人は祭りに参加できる資格を行使すべく、嬉々として投票に行く。選挙当日は通常平日であるから、仕事も堂々と抜け出せる。会社は社員の国民としての権利の行使を止めることはできない。
選挙を祭りやパーティーに仕立て上げてしまう国民性もあるだろうが選挙の仕組みも影響しているのではないだろうか。
まず、パーティーに参加するチケットは、自ら手に入れに行くものなのだ。
アメリカではあらかじめ用意された有権者名簿、というものがない。まず選挙で投票するためには、自ら出向いて有権者登録をしなくてはならない。つまり、その一票を権利として行使するつもりがある、という意思表示が最初に必要なのだ。日本と違い、選挙権があるから、と黙って家で待っているだけでは選挙に参加できない。
意思のある無しに関係なく、単純に投票に行かない、ということで終わる日本と違い、理屈では名簿に「積極的に」登録しないことで投票に参加しない、ということも主張できることになる。
有権者登録を行うと、おのおのの州が定める要件を満たした投票者であるかどうかの資格審査が行われる。選挙の勝敗が僅差だった場合、この資格審査での適格性の判断が極めて重要な意味をもつ。無効票が混ざっている可能性もある、と再集計の根拠に成り得るのだ。
資格審査には時間がかかることもあり、選挙がある時以外でも選管は有権者登録をするようPRし続けるのが重要な仕事のひとつになる。
さて、パーティーには派手な盛り上がりが必要だ。
日本から来たばかりの頃はこの4年に一回のお祭り騒ぎには違和感があった。
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