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コロナ第3波とPCR論争

Japan In-depth / 2020年11月28日 19時0分

若年者は感染しても、無症状者が多く、有症状者を中心とした検査体制では、殆どの感染者を見落とすことを示唆している。日本の第三波では若者の感染者が多く、家庭内感染が問題となっているが、宜なるかなだ。





この研究で注目すべきは、51人の検査陽性者のうち35人は、初回のPCR検査で陰性だったことだ。多くは入所後に感染したことになる。無症状の感染者を介して、集団内で感染が拡大したことを意味する。





この研究は、これまでに実施された無症状者スクリーニングの世界最大の研究だ。信頼性は高い。この研究は、11月12日に米『ウオール・ストリート・ジャーナル』が「新型コロナの症状観察、無症状感染者をほぼ全て見落とし=研究」という記事で紹介している。米国を代表する経済紙が、この研究を重視していることは示唆に富む。残念ながら、日本の全国紙で、この研究を報じたところはない。田村大臣の答弁にも盛り込まれていない。





コロナ対策は科学的に合理的であるべきだ。その際、参考にすべきは医学研究だ。各国の試行錯誤が臨床研究として情報共有されている。田村大臣の答弁を聞く限り、厚労省内では科学的な議論は十分になされていないようだ。





コロナ流行早期のモデル研究を未だにエビデンスとし、最近、発表されたエビデンス・レベルが高い「実証研究」を無視するのは科学的とは言えない。科学的エビデンスを無視すれば、感染は拡大し、経済は停滞する。ツケを払うのは国民だ。猛省を求めたい。





トップ写真:コロナウイルス検査(イメージ) 出典:Pikist




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