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「キャリア官僚システムの改革を」国民民主党国対委員長古川元久衆議院議員

Japan In-depth / 2021年3月11日 15時0分

古川: これはまさに日本のライフスタイルに起因し、変えなければならないポイントだ。欧米社会では、夜はプライベートの時間。ところが日本社会は、夜の付き合いが大切な仕事の場になっている。





安倍: これはジェンダーの問題にも絡んでくる。





古川: 山田前広報官の今時「断らない女」という発言は、時代錯誤で、こうした発想が女性の社会進出の妨げにもなっている。





安倍: 出世したかったら断るなということを上が言っているわけだ。





古川: 女性官僚が出世したければ家庭を顧みず仕事しなさい、という話になってしまう。





安倍: ダイバーシティの観点からも、女性からすると、男だけで密室政治をやっているという話になる。





古川: そのためには日本の住環境を変えないといけないと思う。私の仮説だが、狭い家だと自分の居場所が家の中にないから、なかなか家に帰りたがらないお父さんも多いのではないだろうか。





ライフスタイルの変換にはもっと広い家に住めるようになることが必要ではないか。たとえばアメリカでは接待をする時は家に人を招く、ホームパーティー形式だ。ところが日本は「家に来られると困る。外でやって」となってしまう。お父さんたちも家に自分の書斎でもあったら、寄り道しないで、もっと早く家に帰ろうという気になるのではないか。





日本社会全体として、夜は家族や地域のことに時間を使うプライベートのための時間、日中は仕事のための時間、ときっちり分けることができるような環境の整備が必要ではないか。官庁だけではなく、民間企業のビジネス慣行の変化も必要だ。





安倍: 真のリボルビングドアにするにはアカデミズムも入れて考えていくことが重要だ。政治家から転身して大学教授になった人も多い。優秀な人材というのはどこにもいる。デジタル庁についても優秀な人材を募り、その募集に集まってくる人はいるのかもしれないが、比率で見ればごく一部。私は外部の人が3割を超えないと、変化は起きないと思っている。女性活躍推進も同じく、3割を超えないといけない。





古川: そのためにも採用の仕方を見直した方が良いと思っている。最近、良い人材が採れなくなってきているという問題意識は霞ヶ関にもある。





私がもし今、学生だったら、官僚をめざさないと思う。今の霞ヶ関の状況を見たら、この状況で霞ヶ関をめざすのは、よほど奇特な人か、あるいは霞ヶ関の現状を知らない人ではないか、と思ってしまう。そういう人が本当に官僚になって実際に仕事をしたら、「こんなはずじゃなかった」と失望してしまうのではないか。





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