「知事との信頼関係の下で都政を正しい方向へ」都民ファーストの会荒木ちはる代表
Japan In-depth / 2021年6月25日 11時32分
安倍宏行(Japan In-depth編集長・ジャーナリスト)
Japan In-depth編集部(坪井恵莉)
「編集長が聞く!」
【まとめ】
・議員提案で条例を制定した実績を選挙戦でもアピール。
・都知事と適度な信頼関係と緊張関係を維持し、議会変革に取り組む。
・長引く自粛要請は水際対策とワクチン確保の失敗が原因。
安倍: 都民ファーストの会としての戦略は?
荒木氏: コロナ禍でデジタル化も含めて社会の構造が大きく変化しています。東京は首都ですから、コロナ対策も含め世界から遅れをとってははいけません。東京都議会は古くて遅い。国も古くて遅い。今回公約で「ふるくておそい頼れない国をはやくてあたらしい頼れる東京都が動かしていく」ことを1番のスローガンにしています。
今回も東京都は間をおかず感染拡大防止協力金の制度を作りました。一方、国は自粛と補償の話を延々とやり続けて、結局何も決まりませんでした。野党がいろいろ言っても実現せず、野党も責任を果たすことができなかった。そうした中で我々は、東京都独自の協力金制度を都知事に要望して作り上げました。また、(新型インフルエンザ等対策)特別措置法の改正にも時間がかかりました。そうした中で、東京都独自の対策を取らせていただきました。
実はコロナ対策だけでなく、受動喫煙などを規制する健康増進法の改正も国はなかなかできなかった。東京都は子供を受動喫煙から守る条例を作り、その後、ようやく健康増進法が改正されました。体罰の禁止についても、我々は、子供への虐待の防止等に関する都条例を知事に議員提案をして作りましたが、その時も国は児童虐待防止法を改正できなかった。
今、世の中がスピーディーに動いています。国では遅々として進まないことを我々は東京都の地域政党だからこそ国よりも先にできます。東京都が先にやることによって国を動かす。そして国を動かすことにより、全国にも良い影響をおよぼすことができる。スピード感のない国の政治や、25年でたった1本しか議員提案条例が成立しなかった古い議会がずっとはびこっていた東京都議会を変えていく。
議員提案で作らなければならない条例はたくさんある。例えば今回我々が議員提案で作った「五輪経費透明化条例」も都知事(理事者提案)としては作りにくかったり、作る性質にないものを、議員側から尖った条例を作っていくことが重要です。東京都を縛ったり、東京都と序列で一緒にある組織委員会や国がきちんと文書を残すことを担保する条例を作りました。
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