トランプと露KGBの関係 その2
Japan In-depth / 2021年7月5日 11時38分
スコット・フィリップスキー(ジャーナリスト、プロデューサー)
【まとめ】
・1970年代後半、トランプ氏はホテルのリフォーム事業で200台のテレビ機を2人のソ連からのユダヤ人難民が経営する電気屋から買った。
・元スパイ、「電気屋のオーナーはKGBと関係があった」と証言し、
・諜報員がトランプ氏の強欲さを利用し、「関係を発展させることが出来る」と考えたと述べた。
1987年11月にゴースト・ライターが書いたトランプの自叙伝が出版された「 (英語タイトル:The Art of the Deal」によると当年1月にソ連新大使からの手紙でホテル合弁事業プロジェクトを目指すためにモスクワに招待されたという。
トランプはこの全経費が支払われる旅の招待を喜んで受けたとされる。しかしホテル合併事業はただの口実だ。
シュヴェッツの諜報分析によるとトランプとKGBの関係が始まったのは1970年代後半。当時、トランプ氏は、初めてのマンハッタンの規模を拡大する不動産プロジェクト、NYグランド・セントラル駅前グランド・ハイアットホテルのリフォーム建設中だった。トランプは、その最中に、奇抜な取引をしたという。 通常リフォームするホテルに入れる新しいテレビは一流電気製品売業者から購入することが普通だが、シュヴェッツ氏の取材によると、トランプは200台のテレビ機を2人のソ連からのユダヤ人難民が経営する小さな電気製品ショップから買ったという。
Joy-Lud Electronics(ジョイ・ ラッド電気店)という電化製品店で、所在地は現在ニューヨークでイタリアのグルメ食材と料理が大集結した高級食材店イータリーが入っている建物だ。80年代には国際おもちゃセンターでアメリカの最も大きいおもちゃ見本市が毎年開催されていた場所である。ジョイ・ ラッド電化製品店はアメリカに駐在しているソ連出身者やソ連からの観光客に大人気の店だった。それに加え、KGBと深い関係もあった。FBIからの盗聴攻撃を防ぐためにアメリカ国内で信頼出来る電気製品ルートが必要で、その役割を請け負っていた店だ。しかし役割はそれだけではなかった。
シュヴェッツ氏: 「この電化製品店はKGBワシントン支局で「我々の店」として知られていました。2人のオーナーは「スポッター(諜報員)」として、採用の目的にKGBに役に立ちそうな人材候補を探す役割をしていました」
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