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総裁選「自身最大の強みは“聞く力”と“チーム力”」岸田文雄前政調会長

Japan In-depth / 2021年9月14日 21時44分

さらに言うと、コロナウイルスは変異を繰り返すので、平時に近い生活を戻した後であっても、その状態を維持するために、ワクチンパスポート、それから無料のPCR検査が必要だ。





さらにその先の問題として、21世紀は感染症の時代と言われていることを考えると、次の危機に備える意味でも、大臣が5人も6人もいたのでは誰が責任持つのかという話だから、やはり司令塔が大事だ。危機時の司令塔機能になる組織として、仮称だが「健康危機管理庁」を作るべきである。





安倍: 危機管理条項が憲法にないという問題があるが、現行法制化でもロックダウンができるんじゃないかという話もある。一般大衆が政府の言うこと聞かなくなったのは、(緊急事態宣言の)延長に次ぐ延長の繰り返しで、もういい加減にして、となっている。国民の信頼を取り戻すためには、事実をつまびらかにしなければいけない。





岸田氏: そうだと思う。先ずは、科学的なエビデンスに基づいた対応が大事。しかし、最後は政治が決断しなければいけない。その際に最悪の事態をしっかり想定して決断をすることが大事だ。









▲写真 ⒸJapan In-depth編集部





安倍: 「令和版所得倍増」だが、アベノミクスとの最大の違いは何か?





岸田氏: アベノミクスによって日本経済は成長した。これは高く評価している。他方で、成長はしたが、持つものと持たざるものの格差もうんだ。子どもの貧困が課題とされ、子ども食堂が全国で話題になるほど日本の社会は分断が進んでいる。それにコロナが追い打ちをかけた。コロナによる巣ごもり需要で市場最高益を上げる企業がある一方で、観光や宿泊、あるいは外食は収入が蒸発してしまった。





こういった社会の現状を見た時、私たちは間違いなくコロナに打ち勝って、再び経済を回して行かなければいけないわけだが、格差の広がりの中で従来と同じことをしていたら何が起こるか。広がった格差をますます広げるだけだ。そして、社会に分断が起き、心を一つにすることができない。





今までの成長戦略はこれからも生かされるものであるが、成長と合わせた分配を考えないといけない。





分配というのは、給料・所得を上げるということだが、一部の人の所得や給料を上げるのではない。地域や分野や立場を超えて幅広い人たちの所得を一斉に、少しずつ引き上げる。





(所得)倍増というのは政治的なメッセージだが、ポイントは、できるだけ幅広い人たちの給料・所得を引き上げる、そしてそれにより消費が喚起されるということだ。一部のお金持ちがいくら所得をあげても消費は社会全体では喚起されない。幅広く所得が引き上がることが消費を喚起する。





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