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放映権料に負けた五輪委員会 期間中に感染者急増

Japan In-depth / 2021年9月18日 11時0分

放映権料に負けた五輪委員会 期間中に感染者急増




嶌信彦(ジャーナリスト)





「嶌信彦の鳥・虫・歴史の目」





【まとめ】





・東京五輪の大会期間中に新型コロナ感染者は爆発的に拡大した。





・猛暑の時期に開催した背景には、米国の放映権料が絡んでいた。





・“アスリートファースト”ではなく、商業主義である。





 





2021年の東京五輪はコロナが世界で蔓延する中で、様々な問題を残しながらも、とにかく閉幕した。過去最多の33競技、339種目が酷暑の季節の中で実施され、感染爆発が起きて医療崩壊寸前という異様な状況の中で強行された。





大会中の7月28日、新型コロナウイルスの国内新規感染者は9583人と最多を更新、東京のほか埼玉、千葉、神奈川、京都など7都道府県も過去最多を更新した。厚生労働省に助言する専門家組織は「これまでに経験したことのない感染拡大だ」と指摘するほどだった。政府はコロナの感染拡大に対し、以下の措置を行なっている.





・第1回 緊急事態宣言(20年4月7日~5月7日に期間延長後、5月25日に解除)

・第2回 緊急事態宣言(21年1月8日~2月8日と3月8日の二度の期間延長後、3月21日に解除)

・まん延防止等重点措置(4月5日~当初5月11日に解除予定)

・第3回 緊急事態宣言(4月25日~5月12日の期間延長後、6月20日に解除)

・まん延防止等重点措置(6月21日~7月11日)

・第4回 緊急事態宣言(7月12日~7月29日と8月27日の二度の期間延長後、9月30日に解除予定)





7月1日以降に国内外の関係者、選手ら4万人が来日し、約62万人に定期検査を実施した結果、436人の陽性者が確認された。このうち選手の陽性者は32人でいずれも海外勢だった。また期間中の都内の感染者は開幕日には1373人だったが閉幕日の8月8日には4037人にふくらんでいた。





期間中、テニスのジョコビッチ選手やメドベージェフ選手らがあまりの暑さに、日中の競技開始について不満を表明。「死んだら責任をとれるのか」と審判に詰め寄る場面もあった。競技時間を午前11時から午後3時に変更したり、アイスバスや冷却材を提供するなどしたが、アーチェリー女子では熱中症で倒れる選手も出た。









▲画像 東京2020オリンピックで、2021年7月22日、有明テニスの森での練習中汗を拭うジョコビッチ選手 出典:Photo by Clive Brunskill/Getty Images





日本の7月~8月は最も暑い時期だとわかっていたのに、選手たちへの案内状には最も良い季節だなどと書かれていたようだ。日本なら10月11月が最良シーズンで、1964年のオリンピックは10月10日に開幕している。





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