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地域医療機能推進機構の役割を問う

Japan In-depth / 2021年9月27日 23時0分

しかるに、コロナ流行後も、JCHOの人件費は横ばいだ。何もしていないことがわかる。ところが、JCHO幹部に当事者意識はない。尾身氏は様々な場で「最大限やっている」との説明を繰り返している。これこそが、JCHO問題の本質だ。JCHOが存在するのは、尾身氏や厚労官僚が食い扶持を得るためではない。公衆衛生危機で、国民を守るためだ。いまこそ、JCHOなどの独法を活用しなければならない。





都内にはJCHOが運用する5病院以外にも、厚労省関係の独法、つまり国立組織として、国立国際医療研究センター病院、国病が運営する4病院、労働者健康安全機構が運営する東京労災病院の11の病院が存在する。総病床数4,379床だ。このうち、3割をコロナ対策に割り当ててるだけでも、大阪府を上回る病床を確保できる。





繰り返すが、このような組織には、厚労大臣が命令できる法的根拠がある。これは要請ではなく、応召義務を伴う。もし、組織が抵抗すれば、理事長を更迭すればいい。





では、肝心の田村厚労大臣は、どういう対応をとったのだろうか。実は、最近まで田村大臣は、独法に命令できる法的スキームを知らなかった。このことが白日の下に曝されたのは、8月20日の厚労省の閣議後記者会見だ。朝日新聞経済部の松浦新記者が、JCHOなどの独法に対して法に基づき、患者受入を要請する予定はあるかと質問したところ、田村厚労大臣は「法律というのは何の法律ですか。医療法、感染症法ですか」と聞き返した。この回答により、厚労大臣がJCHOの設置根拠法に規定された法的スキームを理解していないことが分かってしまった。厚労官僚が大臣に対して、情報をあげていないことになる。厚労省内は騒然となったそうだ。JCHOは、急遽9月から、傘下の東京城東病院で約50床をコロナ専用病床に転換することを決定する。





今夏の流行のピークとなった8月25日ですら、日本の人口100万人当たりの感染者数は183人(7日間平均)で、主要先進7カ国で4番目だ。もっとも多い英国の494人の37%に過ぎない。死者数にいたっては0.27人(人口100万人あたり、7日間平均)。ドイツの0.24人に次いで少ない。今夏、緊急事態宣言を発し続けた先進国は日本だけだ。その理由は病床が確保できないからだ。





ところが、JCHOをはじめとした公衆衛生危機に対応するために設立された病院の実態は、今回、ご紹介した通りだ。法的スキームがない訳でも、金が無いわけでもない。厚労大臣が指示せず、JCHOなどの病院がサボタージュしているだけだ。そして、JCHOのトップが、日本のコロナ対策を指導している。これは最早、喜劇だ。





自民党の次の総裁に求められるのは、厚労大臣に然るべき人材を登用し、法に従って粛々とコロナ対策を推し進めることである。





トップ写真:日本政府は、コロナウイルス接種を若者に拡大するため、時間外予防接種キャンペーンを開始(2021年6月30日) 出典:Photo by Carl Court/Getty Images




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