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分配の財源や野党協力などで論戦 党首討論会

Japan In-depth / 2021年10月19日 11時0分

また共産党の志位氏は、自民党が消費税は社会保障の財源であると繰り返し説明してきたにも関わらず、今年の5月に消費税を財源に入院ベッド数の削減に繋がる法案を採決したことを批判した上で、「コロナで傷ついた暮らしと営業を立て直すために消費税5%への減税は最も効果的だ」と主張した。





これに対して自民党岸田総裁は、消費税が「社会保障を支える大変重要な財源である」ことを改めて強調した上で、消費税を引き下げるとなると、それに伴う買い控えや再増税の際の消費減退が懸念されることを指摘した。またそれを踏まえ、経済対策については消費税のような恒久財源ではなく、機動的な財源を使うべきであると主張し、現段階での消費減税に慎重な姿勢を鮮明にした。





また、岸田総裁は立憲民主党などが掲げる法人税率の引き上げについても、「企業の海外への流出など、経済への様々な影響がある」として、慎重に考えるべきだと指摘した。





これを受けた立憲民主党の枝野代表は、資本金が100億円を超える企業が、資本金一千万円以下の企業より実際の法人税の負担率が低くなっていることを指摘し、法人税を引き上げることの正統性を再度主張した。しかし岸田氏はこれに対しても、法人税率の変更には「経済全体の活力や循環」を踏まえた丁寧な議論が必要だとして慎重な姿勢を崩さず、議論は平行線に終わった。





■ 各党が掲げる大規模な経済対策の財源とは。





コロナ禍で深刻な影響を受けている経済の回復のため、各党が現金給付や税負担の軽減などの大規模な財政出動を謳う中、その財源についての考え方についても各党首が意見を交わした。





コロナ禍で痛んだ経済と消費の回復のために、時限的な消費減税を掲げている立憲民主党枝野代表は、その財源を法人税ではなく国債とすることを明言し、経済の回復のために必要な国債は、積極的に発行する考えを強調した。





また消費税廃止を含む「徹底した積極財政」を掲げるれいわ新撰組山本代表は、財務省が「自国通貨立て国債のデフォルトは考えられない、ハイパーインフレの懸念はゼロに等しい」としていることに触れながら、こちらも積極的な国債発行によって、大胆な財政政策を進めていく姿勢を改めて強調した。





これに対して自民党岸田総裁は、「非常時において、人の命や暮らしがかかっている政策に対しては国債を思い切って使うべき」と述べたものの、「国債は国の信頼の礎」であり、その信頼を長期的に維持することも国の重要な役割だとして、財政規律の健全化にも一定の配慮をにじませた。





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